手術日+898日目 2026/8/13(木)(熊本地震への派遣依頼)

午前の病院での仕事

今朝も小雨.
おかげで気温は 25 ℃ないくらいで, 過ごしやすいです.

いつも通りに出勤しましたが, 今日も病院に早く到着しました.

8時から朝の病棟回診.
昨日, せん妄で病棟スタッフに暴行を行ってた患者さんは, 薬が効いたと見えて, 静かになっていました.

8時半に外来に.
午前中は, 37人の患者さんを診療.

軟部肉腫疑いの患者

先輩医師の整形外科クリニックから, 大腿部の軟部肉腫が疑われる患者さんが紹介されて受診.

上腕に生じた血管腫による上腕骨の変化.
X線写真(A, B)では, 腫瘍による慢性的な圧迫で, 骨の表面に凹みを生じています.

引用元:Justin QL. Osseous change adjacent to soft-tissue hemangiomas of the extremities: Correlation with lesion size and proximity to bone. AJR AM J Roentogenol. 2003. 180.

ふとももに5 cm超のしこりがあり, MRIでは, ふとももの筋肉内に腫瘍性病変を認めました.
腫瘍によって, 大腿骨が圧されて, 凹んでいる所見があり, 良性または低悪性度の軟部腫瘍と判断.
生検による病理組織学的検査が必要ですが, 当院では, 迅速診断ができないため, 早期診断のために大学病院に紹介しました.

熊本地震への派遣依頼

診療中, 医師会から電話.
支援JMATとして, 8月23日から医師・看護師・事務職員を熊本地震の被災地に派遣したいとのこと.
当院のメンバーを派遣できるかどうかとの連絡でした.

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JMAT(日本医師会災害医療チーム)とは, 「Japan Medical Association Team」の頭文字を取ったもので, 日本医師会が組織する災害医療チームのことです.

当院で登録しているのは, 外科医1人, 看護師2人, 薬剤師1人, 事務職員1人の5人チームです.
能登半島地震の際にも, 出動しました.

各人に派遣に応じられるかどうか検討していただき, お返事することにしました.

12時過ぎから午後に日帰り手術を行う若年患者さんに, 麻酔と手術の説明.

すぐに手術室に移動しました.

内軟骨腫の手術

13時から足趾の骨に生じた内軟骨腫の手術を執刀.

指の末節骨に生じた内軟骨腫に対する手術.
骨に孔を開けて, その孔から腫瘍を鋭匙(えいひ)という耳かきのような器具で掻き出します.
空洞となった部分は, そのままか, 人工骨を詰めます.

引用元:Ciobanu P. Treatment of bone defects resulted after excision of enchondroma of the hand in 15 patients, comparing the techniques of autologous bone graft, injectable bone substitute and spontaneous healing. Appl Sci. 2022. 12.

骨に孔を開けた後, 鋭匙(えいひ)という耳かきのような器具で腫瘍を掻き出します.
以前に骨折したことがあるので, 骨折予防のために, 空洞となった骨の中には, 人工骨を詰めました.
当科では, 人工骨は『レボシスーJ』という綿状の人工骨を使用しています.
孔の大きさに合わせて, 丸めて詰め込むことが出来るので, 非常にハンドリングに優れています.

予定が詰まっていたので, 急いで行って, 20分あまりで終了.

13時半に外来に戻って, もう1件の日帰り手術の患者さんに, 麻酔と手術の説明を行いました.

指の慢性拡張性血腫の手術

14時前に手術部に戻って, 指に生じた慢性拡張性血腫の摘出術を執刀.

母指の慢性拡張性血腫の普通写真.

引用元:黒田. 誘因なく手部に生じたChronic expanding hematomの1例. 創傷. 2021. 12.

2カ月前に指の付け根を強く擦ってから, 段々腫れてきて, 3 cmを超える腫瘤を形成していました.
MRIの結果, 血腫と診断.
自然に小さくなることを期待して, 2週間待機しましたが, 小さくならなかったので, 摘出することに.

体内に出血して血液が貯まった状態を血腫といいます.
通常, 血腫を生じても徐々に体内で吸収されて, なくなります.
まれに, 血腫が吸収されずに徐々に大きくなることがあります.
血腫に対して, 炎症肉芽反応を生じた結果, 血腫の周りに膜が形成されて, この膜から血腫の中に血液の成分がにじみ出て, 内部で血腫が溶ける反応と同時, 膜の内側の細かな血管から再出血を引き起こして, 血腫がだんだん大きくなるのが, 慢性拡張性血腫です.
きっかけとしては, ケガや手術が原因となることが多いとされていますが, 原因が不明の場合もあります.

慢性拡張性血腫に対する治療方法には, 血腫を包んでいる膜と一緒にすべて切り取る方法, 穴を開けて内部に貯まった血液を取り除く方法, 管を入れて内部を吸い出す方法などがあります.
一般的には, 切り取る手術を行っても機能的障害を生じる危険性が少なく, さらに悪性腫瘍と区別する必要があることから, 全て切り取る手術が行われることが多くなります.

指に生じた血腫の場合, 穴を開けたり, 管を入れたりだと細菌感染のリスクがあるため, 摘出することにしました.
予定通り, 30分弱で終了.
皮膚が大分たるむように余ったので, 余分な皮膚を切り取って, 平らになるように縫合しました.

さらに手術の予定が・・・

14時半過ぎに外来に戻って, 予約の外来患者さんを3人診療.

15時にいったん自分の部屋に戻り, 5分で昼食.
15時過ぎに手術部に戻って, 後輩医師の執刀する大腿骨転子部骨折の手術の助手を務める予定でしたが, すでにキズを閉じ始めていたので, おまかせしました.

また外来に戻って, 手術記録と病理組織学的検査のための伝票を記入.

16時前に病棟に上がって, 指示出しや書類の作成をこなしました.
16時半から夕方の病棟回診.
入院患者さんは67人, 自分が主治医となっているのは36人でした.

17時前に病院を出ました.
雨は上がっていましたが, 曇り空が広がっていました.

自転車トレーニング

帰宅後, エアロバイクを1時間弱漕ぎました.
今日は, SST.

まだ咳が続いていて, 来週の乗鞍ヒルクライムは残念ながらキャンセルの予定です.
ただ, 長野県松本市に行くかどうかは, 未だ迷っています.

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