超高齢腰痛患者の急患
今朝もどんよりとした曇り空.
8時前に病棟に上がりました.
昨日の夜は, 当院が整形外科の救急輪番.
未明に腰痛の超高齢者が搬送されて, 入院されていました.
転んではいないものの, 夜, トイレに起きたところで, 腰痛のため動けなくなったとのこと.
X線写真では骨折がハッキリしませんでした.
今日, MRIを撮像して, 骨折があるかどうか確認することにしました.
午前の病院での仕事
8時から朝の病棟回診.
8時半からカンファランス.
今朝は外科の医師による虫垂粘液腫の症例報告でした.
引き続き来週予定の手術カンファランス.
来週は, 6件の手術を予定しています.
9時前に外来に降りて, 外来診療を開始.
今日も予約で一杯でした.
仙骨の悪性骨腫瘍の患者
後輩の整形外科クリニックから仙骨腫瘍の前期高齢患者が紹介で来院.
4月から尾骨部の痛みがあり, 先週前医を受診して, MRIの結果, 仙骨の骨腫瘍が疑われて, 当科に紹介されました.
2年前に前立腺癌を発症し, 現在, 他院で治療薬リュープリンが投与されていました.
当然, 真っ先に前立腺癌の骨転移を疑いました.

MRI(左2つ)では, 第3〜第5仙骨が黒っぽく変色し, さらにそれと連続して前方に張り出す病変を認めます.
FDG-PETでは, 前立腺(←)と仙骨(◀)に集積を認めます.
MRIを見ると, 第3〜第5仙椎に信号変化があり, さらにそこから前方の直腸の方に骨の外側に隆起する腫瘤を認めました.
一見すると, 仙骨に好発する脊索腫という悪性骨腫瘍を疑わせる画像所見でした.
前立腺特異抗原(Prostate specific antigen:PSA)の値を聞くと, 5月の検査では, 0.5 ng/dL(基準値:4.0 ng/dL以下)だったとのこと.
一般に, 前立腺癌であれば, PASは10 ng/dL以上に増えており, 骨に転移するとさらに高値となることから, 前立腺癌の骨転移ではなく, 他のがんの骨転移や原発性悪性骨腫瘍かもと考えました.
他の転移病変がないかどうか調べるために, 全身CTをオーダー.
その結果, 病変がある第3〜5仙骨は, 骨が新しく形成されて, 白くなっているのが確認されました.

転移病巣は, 骨が新しく形成されて, 白く写っています.
前立腺癌の骨転移では, 骨が新しく造られる結果, X線写真やCTでは, 転移病巣が白く写るようになります.
しかし, CTでは, 前立腺が腫大している他に, 他の骨や臓器には異常を認めませんでした.

X線写真(左)では, 骨が形成されて, 白くなっています.
引用元:LIaguar J. Primary tumors of the sacrum: Diagnostic imaging. AJR Am J Radiol. 2012. 174.
そこで骨を造る代表的な悪性骨腫瘍である骨肉腫ではないかと考えました.
腫瘍の種類を特定するには, 腫瘍組織の一部を採取する生検が必要です.
患者さんにその旨を説明して, 迅速病理診断(検体を取って, すぐに病理標本を作ってもらい, 30分ほどで病理診断をしてもらえること)が可能な大学病院に来週紹介することにしました.
上腕骨顆上骨折の子供の皮膚穿孔
上腕骨顆上骨折の手術を行った幼稚園児の親から, 肘から血が出ているとの連絡がありました.
今日, 受診するようにと返事しました.
来院した子供を見ると, 肘の外側に絆創膏が貼られており, うっすらと血が滲んでいました.
骨に入れた針金(鋼線)が抜けて来たか, あるいは, 腫れが引いて, 活動性が上がって, 肘をよく動かすようになって, 鋼線が皮膚を突き破ったかと考えて, 肘関節のX線写真をオーダー.

時間が経つと, 右側の写真のように鋼線が自然と抜けてくることがあります.
その結果, 鋼線は抜けてきてはいませんでした.
また, 新しい骨が形成されて, ほぼ骨がつながっていることが判明しました.
このため, 今日, 外来で鋼線を抜くことにしました.
外来の患者さんが途切れるまで待っていただき, 局所麻酔薬キシロカインを皮膚と皮下脂肪と骨の表面の骨膜に注入しました.
ギャン泣きされるかと心配しましたが,
「痛いー」
とは言うものの, ニコニコ笑っていました.
圧しても痛くないのを確認してから, 皮膚を1 cmくらい切開.
皮膚の下に埋め込んだ針金の先端を探し出して, ラジオペンチで引っ張って抜き取りました.
幼児の鋼線抜去は, 通常, 全身麻酔が必要であり, 夏休み期間中に鋼線を抜く予定にしていましたが, 早く抜くことができました.
明日の午前中の予約を入れて, 帰宅してもらいました.
14時前にやっと外来が終わりました.
診療したのは, 37人でした.
午後の病院での仕事
午後は, 予定がなかったので, 1時間昼休みをとりました.
15時から, 病棟の仕事.
処置, 指示出し, カルテ記載, 紹介状の作成, 書類作成等々を行いました.
16時から多職種(病棟看護師, リハビリ担当スタッフ, 社会福祉士, 管理栄養士)と一緒に病棟回診.
患者さんの情報を共有して, 方針を確認しました.
入院患者さんは75人, 自分が主治医となっているのは38人でした.

骨内に丸い黒い信号変化が多発しています.
引用元:Ameur WB. Bone metastasis as the first sign of gastric cancer. Pan Afr Med J. 2017. 28.
回診後, 未明に救急搬送された超高齢患者さんのMRIの撮像が終わったので, 画像を確認.
その結果, 骨折はなく, 多数の骨の中に丸い黒い信号変化を生じているのを確認し, 癌の多発骨転移を診断しました.
これまでに癌の既往はなかったので, 原発不明癌と判断.
原発巣を検索するために, 月曜日に全身CTを撮像することに.
腰痛は, がん性疼痛と判断して, オピオイド鎮痛薬であるコデインを処方しました.
17時過ぎに病院を出ました.
気温がかなり低く, 肌寒く感じました.
事務作業
18時前から病院外の事務所に出かけて, 事務作業.
20時過ぎまで, コーヒーを飲んで, 集中力を高めながら, 2時間働きました.
21時前に帰宅.
今日は, 疲労が残っていたので, トレーニングは休み.
帰宅したところ, 先日Amazonで注文したtakagiのホース類が届いていました.
週末, 庭に自動散水のためにホースを配置する予定です.


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