手術日+414日目 2025/4/17(木)(大転子疼痛症候群)

午前の病院での仕事と大転子疼痛症候群の患者

今日は, 青空が見えて, 晴れていました. 家の前の桜並木は, 花が散って, 葉桜になっていました.

8時前に病棟に上がって, 昨日後輩医師の執刀で行われた膝関節に人工関節に取り換える手術(人工膝関節全置換術)とすねの骨に入れた金属製の板(プレート)とネジを抜き取る手術(骨内異物除去術)が行われた患者さんの経過を確認しました. 人工膝関節全置換術が行われた患者さんは, 痛みが強かったようでしたが, 夜間から朝にかけて鎮痛薬アセリオを何回か投与されて, 凌いだようで, 食欲は未だない状態でした. 骨内異物除去術が行われた患者さんは, 今回が3回目の手術(昨年, 脛骨近位骨切り術, 今年1月に大腿骨頚部骨折を受傷されて, 人工骨頭挿入術)で, 慣れていらっしゃるせいか, 痛みもなくて, 元気に朝食を召し上がっていました.

8時から後輩医師と一緒に朝の病棟回診を行いました.

8時半から外来に降りて, 午前中は28人の患者さんの診療を行いました.

予約なしで, 1カ月前から大腿部痛がある高齢の患者さんが来院されました. 問診すると, 昨年, 直腸癌で2回手術を受けた既往があったので, 癌骨転移を否定するために, X線写真を撮像しました. しかし, X線写真では, 少し骨が透けて見えるように感じましたが, 明らかな異常はありませんでした. 念のために, MRIを撮像することにしました.

大転子疼痛症候群の事例のMRI.
脂肪抑制T2強調像前額断(上左(a))では, 大転子の頭側と外側が白く写っており, 腱付着部の炎症を反映しています.

引用元:Planka MA. Greater trochanteric pain syndrome: Evaluation and management of a wide spectrum of pathology. SAGE Open Med. 2021. 9.

MRIの結果, 大腿骨には異常ありませんでした. 大腿骨の大転子の外側に信号変化があったので, 大転子疼痛症候群(Greater trochanteric pain syndrome)と診断しました.

大転子疼痛症候群は, お尻の外側にある大転子部の痛みを主な症状とする様々な病態から成る疾患群です. かつては, 大転子周囲の滑液包の炎症(滑液包炎)が原因と考えられていたので, 大転子滑液包炎と呼ばれていました. 現在は, 大転子部痛を生じる様々な病態が原因と考えられていて, 腱障害を伴う転子部滑液包炎, 中殿筋・小殿筋の腱障害, 中殿筋または小殿筋腱の断裂, および弾発股(バネ股:股関節周辺の筋肉や腱が股関節の骨に引っかかり,「ポキッ」と音が鳴ったり, 痛みを生じる状態)が含まれます.

消炎鎮痛薬であるセレコキシブを処方しました.

午後の病院での仕事

14時に外来に戻って, 午後は2人の患者さんの診療を行いました.

16時半から後輩医師と一緒に夕方の病棟回診を行いました. 入院患者さんは81人, 自分が主治医となっているのは42人でした.

17時過ぎに病院を出ました.

もう夏が来た?

外に出た途端, ムワッと暑い空気を感じました.

代車のクルマの外気温モニターでは, 23 ℃もありました.

クルマ(今週は, クルマを修理中で代車に乗っています)の外気温モニターは, 23 ℃もありました. 初夏のような陽気でした.

今週末は, スキーに行く予定ですが, 何を着て滑ろうか考えています.

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