手術日+257日目 2024/11/11(月)

午前の病院での仕事

昨晩雨が降ったようで, 道路は濡れていましたが, 秋晴れの朝でした. 気温は10 ℃くらいで、それほど寒くはありませんでした.

通常通りに出勤しました.

病棟に上がったところ, 土曜日に新規に2人の高齢の患者さん(大腿骨頚部骨折と橈骨遠位端骨折の患者さん、大腿骨転子部骨折の患者さん)が入院されていました. 今週は手術がもう一杯だったので, 来週手術予定となりました.

8時から後輩医師と一緒に朝の病棟回診を行いました.

8時半から講堂で朝礼を行いました. 11月から入職された職員に対して, 辞令を渡しました.

9時前から外来に降りて, 16人の患者さんの診療を行いました. 新規の患者さんが2人いらっしゃって, うち1人は今日MRIを撮像して診断することにしました.

12時に外来診療を終えて, 午後に手術を行う患者さんとそのご家族に手術の説明を行いました.

12時半から20分のランチタイム後, MRIが撮像されたと外来から連絡が来たので, 外来に戻りました.

MRIを見たところ, 皮膚科での手術が必要と判断して, 皮膚科に紹介することにしました.

13時半から手術だったので, 外来から手術部に直行しました.

午後の病院での仕事と頚椎棘間靱帯損傷疑いの急患

13時半から手の甲の骨(中手骨ちゅうしゅこつ)の骨折に対する手術を行いました. 骨折から2週間以上経過していたため, 曲がった状態で骨がつながり始めていて, 骨折した部分のズレと短縮を戻すのに時間がかかりました.

15時半に手術を終えて, 病棟に上がって, ご家族に無事に手術が終了したことを説明して, 明日退院できる見込みであることを告げました.

その後, また外来に戻って, 予約外で来られた2人の患者さんの診療を行いました. 救急車受け入れの可否を問う電話が救急隊から来たので, 受け入れることにしました.

5分ほどで救急車が到着しました. 独り暮らしで認知症のある超高齢の患者さんで, 自宅前でずっと柵につかまって動かないで立っているのを不審がった近所の住人が救急車を呼んだ事例でした. 救急隊員は, 首を痛がっているようですと言っていましたが, 診ると頭に2カ所擦り傷とたんこぶ(皮下血腫)があったので, 頭部打撲傷と診断しました. ストレッチャーから起こしてみると, 起き上がれましたが, 確かに首を痛がるので, 転んで頭をぶつけたときに伸ばしたかなんかで痛めたのだろうと考えました.

認知症のため, 転んだことはおろか, なぜここにいるかも判らない状態でした.

頭と首(頚椎けいつい)のCTを撮像しました. 頭は骨折や出血はなく, 打撲擦過傷だけと診断しました.

頚椎CTの縦断面(矢状断しじょうだん)で第4/5頚椎の棘突起間が開大が認められた6歳男児の症例

引用元:Saliba T. Cervical interspinous ligament sprain in a 6-year-old boy. J Belg Soc Radiol. 2022, 106.

頚椎CTを診たところ, 頚椎の後方の背びれ状の骨(棘突起きょくとっき)の間隔が1カ所だけ拡がっていた(上図参照)ので, 棘突起をつないでいるスジ(棘間靱帯きょくかんじんたい)が切れたのではと疑いました.

頚椎の靱帯損傷の模式図. 頭部を打撲して, 頚椎が過屈曲(hyperflexion, 上右図)すると, 棘間靱帯が切れて, 椎間関節の関節包が裂ける(捻挫)を生じます.

引用元:Rajasuthan K. Damping device to prevent cervical fracture. Materialstody: Proceedings 2021.46

転倒して頭部を強くぶつけた際に首が急激に過度に曲がる(過屈曲かくっきょく)すると, 頚椎後方の棘突起をつないでいる棘間靱帯が切れることがあります(上図右参照).

患者さんに, 首の安静のために頚椎カラーを装着しました.

上記の6歳男児の頚椎MRI.
開大した棘突起の間(棘間靱帯きょくかんじんたい)が同部の出血や浮腫を反映して白く写っていて, 同部に損傷があったことが判ります.

引用元:Saliba T. Cervical interspinous ligament sprain in a 6-year-old boy. J Belg Soc Radiol. 2022, 106.

MRIを撮像すれば, 棘間靱帯の断裂があるかどうかを診断可能です(上図参照). そこで, MRIを撮ろうとしたのですが, 生憎MRIが故障していて, メンテナンスを行っている最中でした.

認知症のために, 頚椎カラーをちゃんと着けて, 頚部の安静を保てなさそうだったのと, 独り暮らしのために周りに監視してくれる人もいないので, 入院していただくことにしました. 頚椎のMRIは, 明日MRIが直ってから撮像することにしました.

17時半過ぎに救急対応を終えて, 帰宅しました. 病院の外に出ると, 暖かく感じました. 今日は, 最高気温が20 ℃を超えていました.

手術の準備

帰宅後, 今週手術を行うことになった, 大腿骨転子部骨折の患者さんの手術をどのように行うかについて, 論文を探したり, 論文を読んだりして過ごしました.

2時過ぎに眠りましたが, ブログを書く時間がなかったため, 11月12日の昼休みに書きました

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