午前の病院での仕事
今朝も青空が広がり, 陽射しにはほんのりとした暖かさ.
一方で小雨がぱらつき, ふと見上げると淡い虹がかかっていました.
冬の空らしい, 不思議な取り合わせです.
8時前に病棟へ.
昨日, 後輩医師の執刀で手術が行われた2人の患者さん(外側半月板損傷に対する関節鏡下半月板縫合術,
変形性股関節症に対する脛骨近位骨切り術後の骨内異物除去術)の術後経過を確認しました.
いずれも問題なく, 安心.
8時から朝の病棟回診.
8時半には外来へ降り, 午前中は37人の患者さんを診療しました.
遠位大腿骨皮質骨不整の患者
先輩が開業されている整形外科クリニックから, 小学生の患者さんが紹介で来院されました.
膝の痛みを主訴にX線を撮影したところ, 大腿骨遠位内後方に骨が盛り上がるような病変があり,
骨腫瘍が疑われたとのこと.
診察室に入ってきた様子は元気そのもの.
本人に聞くと
「もう痛くない」
との返答で, 診察上も膝関節に異常所見はありませんでした.

正面像(A)では, 大腿骨の内側部が透けるように写る病変が, 側面像(B)では, 骨が隆起するように写る病変がそれぞれ認められます.
引用元:Vieira RLR. MRI features of cortical desmoid in acute knee trauma. AJR Am J Roentgenol. 2011. 196.
X線写真を確認すると, 遠位大腿骨皮質骨不整 distal femoral cortical irregularity(以前は, 皮質デスモイドcortical dermoid, avulsive cortical irregularityなどと呼ばれていた)所見が疑われました.
確認のため, CTをオーダー.

大腿骨の後内側の皮質骨が凹むような病変が認められます.
引用元:Muramatsu K. Distal femoral cortical irregularity in children. Acta Orthop Belg. 2015. 81.
CTの結果, 大腿骨の後内側の皮質骨が凹むような所見を確認し, 診断が確定しました.
遠位大腿骨皮質骨不整は, 小児期から青年期にかけて見られる, 骨腫瘍と誤認されやすい良性・一過性の病変です.
両側性のこともあり, 多くは無症状.
時間の経過とともに自然消失するため, 治療は不要です.
付き添いの親御さんに丁寧に説明し,
「大丈夫です」
とお伝えすると, 安心されたようでした
13時前に午前の診療を終了.
午後の病院での仕事
14時まで昼食と昼休み.
午後の手術に備え, 手術手技書を確認しながら頭の中で手順を反復します.
14時から外来で4人の患者さんを診療.
15時過ぎ, 手術部から呼び出しがあり移動.

この日は, 超高齢者の大腿骨転子部骨折.
骨片は4つに分かれ, 整復には手間取りましたが, 成功.
あとは手順通りに進めて, 1時間半ほどで無事終了.
17時過ぎに病棟へ上がり, ご家族に手術経過を説明.
17時半から夕方の病棟回診.
入院患者さんは78人, うち自分が主治医の方は33人でした.
障害者自立支援審査会
18時半からは障害者自立支援審査会.
今日は役所へ移動する時間が取れず, WEB参加.
合議体の長として, 更新・新規申請の事例を一つひとつ検討し, 区分と認定期間を決定しました.
事務作業
19時過ぎ, 病院外の事務所へ移動.
今月も書類仕事が本格始動です.
締め切りまで残り4日。
コーヒーとお菓子を傍らに, 1時間半の作業.
進捗は, 15%ほど.
明日の予定
21時過ぎに帰宅して夕食.
トレーニングは遅くなったので, お休みに.
明日は, 日曜日出勤の代休として, スキーへ行く予定です.
天気予報とスキー場のホームページを見比べながら, どこへ向かうか, 静かに思案する夜でした.

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