手術日+649日目 2025/12/8(月)(入院ラッシュ)

入院ラッシュ

今朝は快晴.
気温は 6 ℃と冷え込んだものの, クルマのフロントガラスに凍結はなし.
8時前に病棟へ上がり, 電子カルテを開いて思わず息をのみました.

一昨日は当院が脳外科・整形外科の救急輪番日.
その一晩で救急車が15 台, 脳外科8人、整形外科7人が新規入院していました.
整形外科の入院の内訳は, 大腿骨頚部骨折の高齢患者さんが4人, 腰椎圧迫骨折が2人, そして前腕骨骨折の小学生が 1人でした.

午前の病院での仕事

8時から病棟回診.
救急入院された患者さんたちは, すでに皆さん朝食を終えられていました.

8時半から講堂で朝礼.
続けて幹部ミーティング.
インフルエンザは減少傾向で, 院内感染はゼロを維持中.
気を緩めず感染対策を継続することを確認しました.

第4足趾基節骨の内軟骨腫の事例のX線写真(a)とMRI(b).
X線写真では, 腫瘍による骨破壊によって骨の中が透けるように黒っぽく写っていて, 内部に斑状の白い石灰化陰影を認めます.
MRI T2強調画像では, 水分含量の多い軟骨基質を反映して腫瘍部が白く描出されています.

引用元:Edwards SR. Surgical management of an enchondroma of the proximal phalanx of the foot: An illustrative case report. SAGE Open Med Case Rep. 2020. 8.

1人は, 中高年の第4足趾基節骨の骨腫瘍が疑われた患者さんで, X線写真の所見から内軟骨腫が疑われました.

肩部静脈奇形の事例の超音波(A), カラードップラー法(B, C), MRI(D, E, F).
MRIでは, 腫瘤部野中に血液の塊(血栓)(図中の→)を認めます.

引用元:Gupta R. Pediatric vascular anomalies: A clinical and radiological Pperspective. Indian J Radiol Imaging. 2023. 34.

もう一人の中高年の背部腫瘍の患者さんは, 一時痛みがあったものの緩和傾向とのこと.
触診上は柔らかく, 血管腫(正確には, 血管奇形)か脂肪腫を疑いました.

お二人とも, 造影MRIを撮像して, 診断することにしました.

10時前に救急隊から交通事故で受傷された親子の収容依頼が入り, 受け入れすることに.
軽自動車対トラックの衝突事故で, お二人とも頚部痛を訴えられていましたが, 骨折なく, 頚部挫傷と診断.
鎮痛薬を処方して, 診断書をお渡ししました.

11時過ぎに接骨院から, 2日前に脚立より転落して胸部痛と鼡径部痛がある患者さんを紹介したいという連絡が入ったので, 午後に会議を控えていたため, すぐに救急車で来院するように伝えました.
肋骨を圧すと痛みがあり, 肋骨骨折を疑いました.
また, 転落後は歩けたのに, 今は痛くて立てないとのことで, 自分が受傷した非転位型大腿骨頚部骨折を疑いました.
X線写真とCTの結果, 肋骨5本と骨盤の骨(恥骨, 仙骨)が折れていました.
入院することになりました.

さらに, 11月末に重量物を持ち上げてから腰痛が続き, 先週当科で後輩医師が診察した結果, 腰痛症と診断された前期高齢患者さんが, 他クリニックで腰椎圧迫骨折と診断されて, 入院希望で受診されました.
X線写真を見ると, 第11胸椎, 第1, 2腰椎が潰れていて, どれが今回の骨折が判らなかったため, MRIをオーダーしました.
その結果, 第2腰椎に新鮮骨折を認め, 他は陳旧性骨折と診断.
ご希望通りに入院していただくことにしました .

午前の外来は患者数こそ少なかったものの, 重症例が重なり, 処置と入院調整で15時過ぎまでかかりました.

業務報告

外来の合間, 13 時から理事長とのウェブ会議.
11 月の収支報告を行い, ようやく黒字へ戻したものの, 通期では依然として赤字.
引き続き収支改善に努めることを約束しました.

午後の病院での仕事

会議を5分で昼食をかき込み, 外来へ復帰.
検査結果の確認と入院指示の入力が続きます.

15時からは病棟で入院患者さんのご家族と面談し, その後病棟業務へ.

午後には小学生の前腕骨骨折に対する鋼線髄内固定の臨時手術が実施されましたが、他業務のため見学はできず。電子カルテで無事終了したことを確認しました。

会議後, 5分で昼食を摂って, 外来に戻って, 引き続き検査の結果を確認して, 入院指示を出す作業を行いました.

15時に病棟に上がって, 患者さんのご家族と面談.
その後, 病棟の業務を行いました.

11歳女児の前腕骨骨折に対する鋼線髄内刺入固定手術前後のX線写真.

引用元:Basdavanos A. Comparison of percutaneous intramedullary pin fixation and elastic stable intramedullary nails for pediatric forearm fractures. Cureus 2025. 17.

午後には小学生の前腕骨骨折に対する鋼線髄内固定の臨時手術が実施されましたが, 他業務のため現場監督はできず.
電子カルテで無事終了したことを確認しました.

16時半から夕方の病棟回診.
入院患者さんは80人, 自分が主治医となっているのは33人に増えました.
冬の訪れで, 転倒が増えて, 一気に増えました.

17時に外来にもどって, 造影MRIを撮像した患者さん達の結果を確認.
予想通りに, 内軟骨腫と血管(静脈)奇形と診断.
内軟骨腫の患者さんは, 今回骨折したこともあり, 手術を勧めました.
血管奇形の患者さんは, 当科外来で定期的に経過を観察することに.

17時半過ぎに病院を出ました.

地 震

夜, ブログを書いていると突然の地震警報.
久しぶりにあの不安を煽る独特な警告音を聞きました.

スマホには「青森県沖で震度5弱」との速報.
テレビは特番に切り替わり, 震度6強の揺れを伝えています.

ほどなくして自宅にもゆっくりと横揺れが.
体感では震度3ほどでしたが, 長く感じました.
その後もテレビを見守っていたところ, 津波警報が発令されました.
どうか人的被害が出ませんように.

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