手術日+570日目 2025/9/20(土)(高野山)

高野山へ

ホテルで朝食を済ませ, 和歌山駅前のレンタカーショップで車を借りました.
この日は, 世界遺産に登録されている『高野山』と『熊野三山』を巡る計画です.
8時過ぎに和歌山市を出発しました.

雑賀崎のアマルフィを感じる町並み.

最初の寄り道は, 和歌山市の海辺にある『雑賀崎(さいがさき)』.
“日本のアマルフィ”と話題の海岸ですが, 訪れてみると, 曇り空のせいか, 地中海の鮮やかさとは少し違う, どこか寂寞とした静けさが漂っていました.
それもまた, 秋の紀伊の海らしい風情です.

奥之院

阪和自動車道を走り, 10時過ぎに高野山へ到着.
小雨の気配があったので, まずは最も奥にある『奥之院』から参拝することにしました.

一の橋.
参拝客は少なく, 空いていました.

県道沿いの駐車スペースに車を停め, 『一の橋』から参道を歩き始めます.

伊達政宗の墓所.

参道には人影が少なく, 太く高い杉の木立に囲まれた空間は, まるで時の流れが止まったようでした.

仙台藩の初代藩主『伊達政宗』公をはじめ, 戦国武将たちの墓所が点在しており, Googleマップで確認しながら一つひとつ歩いて巡りました.

姿見の井戸.

途中, 『姿見の井戸』を覗くと, 水面にしっかりと自分の姿が映り, ほっと一安心.
江戸時代には「映らなければ三年以内に死ぬ」との俗説があったそうです.

御廟橋まで来ると人通りが増えました.

『御廟橋』まで進むと参拝客が少し増えました.
この先は撮影禁止区域. 橋の手前で一礼し, 静かに御廟へと向かいました.

帰りは, 中の橋駐車場側に抜け, 新しい法灯や墓所を眺めながら車へ戻りました.

あえての洋食ランチ

夜は宿坊で精進料理をいただく予定だったので, 昼は洋食にしました.
天風てらす』さんというレストランへ. 1階はショップ, 2階がテラス付きのカフェレストランです.
生パスタのランチとオリジナルドレッシングのサラダ. どちらも繊細な味わいで, 山上の食事とは思えないクオリティでした.

霊宝館

霊宝館の入り口.

金剛峯寺』へ向かいましたが, 駐車場は満車. 少し先の『霊宝館』に車を停め, 館内を見学しました.

霊宝館の中で唯一写真撮影ができるフォトスポット.

重要文化財である平安時代の仏像や曼荼羅など, 真言密教の美が凝縮された空間です.
人も少なく, じっくりと時間をかけて鑑賞できました.

大 門

大門.
観光客がほとんどいなかったので, 無人の写真が撮れました.

『霊宝館』から『大門』までは歩いて移動. 観光客の姿はほとんどなく, 無人の大門を撮影できました.

壇上伽藍

中門.
ここも空いていました.

歩いてきた道を戻って, 『中門』を抜けて, 『壇上伽藍』へ. 『中門』から先は, 急に観光客が増えました.

金堂.
六角経蔵.
1回廻すと一切経を一通り読誦した功徳が得られます.
三鈷の松.
中国留学中の空海が投げた三鈷が飛んできたという伝説がありますが, 古い割に小さい.
落ち葉をいただきました.
高野四郎.
日本で4番目に大きな鐘だそうです.
大塔.

金堂』, 『六角経蔵』, 空海が唐から投げたという伝説の『三鈷の松』, 日本で4番目に大きい鐘『高野四郎』,『大塔』などを見て回りました.
雲が多く, 時折陽が差す空. 山上の風が心地よく, 歩いていても汗ばむことはありませんでした.

金剛峯寺

金剛峯寺.

『蛇腹路』を通って, 『金剛峯寺』」へ.
お寺の目前の駐車場は満車のままでしたが, 境内は驚くほど静かでした.

金剛峯寺の石庭.

入場料を払って内拝し, 禅宗寺院を思わせる枯山水の石庭を眺めました.
白砂の波紋が, 心のざわめきを静かに吸い取っていくようでした.

宿坊に宿泊

宿坊福智院さんの入り口.

今回の宿は「福智院」さん. 高野山で唯一, 天然温泉を備える宿坊です.
5年前の旅行計画時にも予約していましたが, 当時は宿坊の予約は宿に直接しないとできなかったので, キャンセルは不可能で, 不泊でしたが全額支払いました. その後, 新型コロナの影響なのか, 宿坊の予約は楽天トラベルなどの大手予約サイトで予約できるようになっていて, キャンセルも可能となっていました .

16時前にチェックイン. 館内には海外からの宿泊者も多く, 国際色豊かな雰囲気.
部屋にはテレビがありましたが, 冷蔵庫とエアコンはなし. 標高800mの夜風が自然の空調となりました.

高野山唯一の温泉

館内にあった天然温泉の表示.

宿の自慢の温泉に浸かって, 汗を流して, 疲れを癒やしました.

温泉は小ぶりながら, 貸し切り状態でゆっくり入浴できました. 予想外にも, 露天風呂とサウナもありました.
館内には, 自動販売機はなく, 途中ファミマで買ってきたビールで一息. ぬるくなっていたので, 一気に飲み干しました.

精進料理

『福智院』の夕食の精進料理.

18時半, 指定の広間で夕食. 障子戸の上に宿泊者の名前が貼られ, 衝立で仕切られた個別席にお膳が整えられていました.
スタッフの方が一品ずつ丁寧に説明してくださり, 精進料理の世界観に自然と引き込まれます.
彩り鮮やかで, 味付けは控えめながら滋味深く, 満腹になりました.

ドリンクは梅酒や般若湯(日本酒), 焼酎, ワインなども揃っていましたが, お寺では控えめにビール1本だけに.

『福智院』の見事な日本庭園.

食後は広縁のソファで, 日本庭園を眺めながらしばしの静寂を楽しみました.
ここは宿泊者のみが見られる特別な庭. 夜風が心地よく, 時間を忘れて座っていました.

部屋に戻り, 明日の行程を確認. テレビを点けることもなく, 静かに灯を落としました.
外では風が杉の梢を揺らし, 遠くで梵鐘の音が響いていました.

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