午前の病院での仕事と100歳の患者
今朝も快晴でした. 予想最高気温も35 ℃以上で, 連日の酷暑です.
8時前に病棟に上がって, 昨日肘関節脱臼後の靱帯縫合術が行われた高校生の病室を訪問しました. 痛みがありますと訴えられていましたが, 朝食は召し上がっていらっしゃいました. 明日, 退院することになりました.
8時から後輩医師と一緒に朝の病棟回診を行いました.
8時半に外来に降りて, 午前中は37人の患者さんの診療を行いました. 途中で, 内科の診療所から紹介されて100歳の患者さんが受診されました. 昨日自宅で転倒してから背中が痛くなったとのことでした. 超ご高齢でしたが, 自宅で独り暮らしをされていたとのことでしたが, 今年からは紹介元の訪問診療を受けていました.
車イスに乗って, 診察室に入ってこられましたが, 見た目は80歳台前半くらいで, とても100歳には見えませんでした. 難聴はあるものの, しっかりしていて, 自宅では家事もこなしていらっしゃったそうです. 既往歴も特になく, 飲んでいるお薬は, 便秘薬と整腸薬だけでした.
背骨や腰骨を圧すと, 全部痛いと訴えられました. 胸椎と腰椎のX線写真を見ると, 脊椎の圧迫骨折が多数あって, 新しい骨折があるかどうかは判りませんでした. MRIを撮像して, 判断することにしました.
MRIの結果, 第9胸椎に新しい骨折があり, その他は以前の旧い骨折でした.

『若い人と比較した値』が若年成人平均比(YAM)です.
私の場合は, 腰椎, 大腿骨で計測したYAMは, どちらも87 %でした.
骨密度測定も行ったのですが, 20〜44歳の若年成人平均比(Young Adult Mean: YAM)は25 %と今まで見たことがないほどの低骨密度であり, 最重症の骨粗鬆症でした. YAMが70 %未満の場合は, 『骨粗鬆症』と診断され, 60 %未満の場合は, 重症の骨粗鬆症です. 自宅では過ごせないとのことでしたので, 入院していただくことにしました.
というわけで, 先日入院された102歳の大腿骨転子部骨折の超高齢患者さんと合わせて, 100歳超の入院患者さんが2人になりました.
入院後の指示をカルテに入力しました.
13時半過ぎに自分の部屋に戻ってランチを摂りました.
午後の病院での仕事
14時に外来に戻って, 3人の患者さんの診療を行いました.
午後は, 膝関節脱臼(前十字靭帯, 後十字靭帯, 外側側副靭帯断裂, 内側半月板断裂)の患者さんに対する手術が後輩医師の執刀でありました.

自分の膝関節を曲げる筋肉(ハムストリングス)の腱を骨に開けた孔を通した後, その端を骨にネジで停めます.
入院後の診察で, 反対側の膝関節にも不安定性があったので, MRIを撮像したところ, 反対側の膝関節にも前十字靭帯断裂と内側半月板断裂がありました. 転落時に両膝の前十字靭帯断裂と内側半月板断裂を同時に受傷されていたことになります. 今日は, 脱臼した膝関節の方は, 前十字靭帯と外側側副靭帯の再建と半月板縫合を(後十字靭帯は後日), 反対側の膝関節の方は, 前十字靭帯の再建と半月板縫合を同時に行うことになりました.
外来診療後に, 手術部に手術を見に行こうと考えていましたが, 入院患者さんのご家族に病状を説明するアポイントメントが2件入ってしまって, 見に行けませんでした.
16時過ぎに今日入院された100歳の患者さんの血液と尿の検査結果を見たところ, 貧血なし, 肝臓や腎臓などの機能異常なし, タンパク質や電解質も基準値内で, 全く問題がありませんでした. 長生きする方は, やはり違うと感じました.
16時半前に膝関節の手術を終えられた患者さんが病棟に戻ってきました. 13時スタートだったので, 3時間あまりで終わったことになります.
16時半から後輩医師と一緒に夕方の病棟回診を行いました. 入院患者さんは76人, 自分が主治医となっているのは33人でした.
17時過ぎに病院を出ました. 今日も暑くて, クルマの外気温モニターでは38 ℃ありました.
事務作業
17時半に病院外の事務所に出向いて, 今日も2時間事務作業を行いました.
思いのほか作業がはかどって, 進捗状況は70 %くらいに到達しました.
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