午前の病院での仕事と肋骨骨折と膝蓋骨骨折の急患
今朝は, 曇り空でした. 風が強く吹いていました.
8時前に病棟に上がりました. 昨日, 後輩医師によって変形性膝関節症に対して, すねの骨(脛骨)を切って, 角度を変えてO脚の状態を改善する手術(脛骨近位骨切り術)が行われた患者さんの経過を確認しましたが, 問題なく経過されていました.
8時から後輩医師と一緒に朝の病棟回診を行いました.
8時半に外来に降りて, 26人の患者さんの診療を行いました. 11時過ぎに強風であおられて転倒してから胸と膝が痛くて動けない中高年の患者さんを収容可能かどうかという電話が救急隊から入りました. 受け入れ可能であることを返事しました.
11時半過ぎに救急車が到着しました. 最近ふらついて, 昨日も転倒して顔面に擦過創を生じていました. 側胸部痛と膝の前方にある骨(膝蓋骨)を圧すと痛みがあるため, 胸部CTと膝関節のX線写真のオーダーを電子カルテに入力しました.

X線写真では写りにくい, ヒビが入ったような骨折(亀裂骨折)でも, CTでは見つけることができます.
胸部CTの結果, 肋骨が3本骨折していました. 通常のX線写真では写らないようなヒビ(亀裂骨折)でした. このような骨折を見逃さないようにするためには, CTで撮像した画像を立体的に再構築して見る必要があります(上図a).

肋骨骨折に対しては, 『日本シグマックス』さんの胸部固定帯リブバンドというマジックテープで付け外しができる帯を巻いて, 肋骨骨折部の動きを制動することで痛みを軽減させる処置を行いました.

この事例では, 骨折部が開いてしまっているので, 骨同士をつなげるための手術が行われています.
また, 膝蓋骨の下(足)側(下極かきょく)にヒビが入るように骨折していました.

引用元:一般医療機器 一般的名称:ギプス包帯 販売名:ハイブリッドシーネ ニー 医療機器届出番号:13B2X00187000045 添付文書
幸いズレてはいなかったので, 膝関節を深く曲げてと骨折部が開大しないように, 膝関節を曲げる動きを制限する目的で, 『日本シグマックス』さんのハイブリッドシーネ ニーという装具を装着しました.
歩行は可能でしたので, 鎮痛薬を処方して, 帰宅してもらうようにしました. 13時過ぎに自分の部屋に戻って, ランチを摂りました.
午後の病院での仕事
昼食中に電話がかかってきて, 「先ほどの肋骨と膝蓋骨を骨折された患者さんですが, 独り暮らしで, 収入がなく, 生活保護を申請中であり, 生活環境が整うまでの間, 入院治療をお願いします」と社会福祉士から告げられたので, 入院していただくことになりました. 入院前の検査を電子カルテに入力するのと同時に, 栄養状態も悪そうでしたので, 骨粗鬆症の検査も入力しました.
14時過ぎに病棟に上がって, 病棟の仕事を行いました. 入院した肋骨と膝蓋骨骨折の患者さんは, 自分と年齢がそれほど変わらなかったのですが, 骨密度が若年成人の平均値の60 %程度しかなく, 骨粗鬆症でした. 入院中に骨粗鬆症の治療も行うことにしました.
16時半から後輩医師と一緒に夕方の病棟回診を行いました. 入院患者さんは80人, 自分が主治医となっているのは42人になりました.
新入職員歓迎会
夜は, 18時半からホテルで新入職員歓迎会があったので参会しました.
理事長先生のご挨拶, 来賓の方々からお祝いのお言葉を頂戴して, 乾杯まで1時間かかりました.
その後, 今年入職した看護師さん, リハビリのスタッフさんたちからご挨拶をいただきました. 長く勤めていただくようにお願いしました.
22時過ぎに帰宅しました.
たくさんお酒をいただいたので, 酔っ払ってしまい, 炬燵で朝まで眠ってしまいました.
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