午前の病院での仕事とpilon骨折の新患
今朝はとても暖かく, 晴れていました. クルマの外気温モニターでは, 7 ℃もありました. 暖かくなると, 雪国の方には悪いのですが, スキー場の雨や雪解けが心配になってしまいます.
通常通りに出勤しました.
8時前に病棟に上がって, 昨日手術が行われた患者さん3人の経過を確認しました. 皆さん問題なく経過されていました.
8時から後輩医師と一緒に朝の病棟回診を行いました.
8時半過ぎに外来に降りて, 3人ほど診療した後, 大学の医学部の学生さんが実習に来られたので, ガイダンスとしてのミニ講義を20分ほど行いました.

外来に戻って, 18人の患者さんの診療を行いました. すねの骨(脛骨)の足関節に近い部分(脛骨遠位端)が骨折した超高齢の患者さんが入院を希望されて, 整形外科クリニックから紹介されて来られました. この部位の骨折は, pilon(ピロン)骨折と呼ばれます. Pilonとは, フランス語で乳棒(にゅうぼう), すりこぎ棒のことを指します.

引用元:Báča V. Anatomist and the pioneer of radiology Étienne Destot–95th anniversary of his death. Clin Anat. 2014. 27.
この骨折を1911年に最初に記述したフランスの放射線科医師, 解剖学者であるÉtienne Destot先生(1864-1918)が, 脛骨の遠位部が, 距骨に対して大きな軸方向の力がかかる際に乳棒のように作用することで, 脛骨の遠位端が破裂するような骨折を引き起こすメカニズムを描写して, pilon骨折と記載したことによります.

くも膜下出血の既往があって, 麻痺がある側の骨折でした. X線写真では, ずれがないように見えましたが, CTを撮像したところ, 骨折線は関節内にかかっていて, 前後に割れて, 少し開大していました. AO/OTA分類では, 43C1.1q(上図参照)に相当しました. 当面は, ギプス固定を継続することにしました.
また, 施設に入所中の超高齢の患者さんが転倒後腰を痛がっているので診てもらいたいという連絡が入ったので, 来ていただくことにしました.
病院に到着後, 38 ℃台の発熱があったので, 救急外来で待機してた抱くことになりました. インフルエンザと新型コロナの抗原検査は陰性でした.
昼前に診察しましたが, 腰を圧すと全てを痛いと訴えられるので, 痛い部位が特定できませんでした. 腰椎のX線写真とCTを撮像しましたが, 明らかな骨折は認められませんでした. 熱も出ているので, 化膿性脊椎炎の鑑別も必要と判断して, 腰椎MRIをオーダーしました.
12時から手術の説明があったため, 病棟に上がりました. 午後に執刀する鎖骨骨折の患者さんとそのご家族に手術の説明を行って, 承諾書にサインをいただきました.
13時前に自分の部屋に戻ってランチを摂りました.
午後の病院での仕事と脆弱性骨盤骨折の急患
13時半前に手術部に移動しました.
13時半過ぎから手術を執刀しました. 骨折の手術は特に問題なく, 1時間半弱で終了しました.
15時過ぎに病棟に上がって, 患者さんのご家族に手術の結果について説明しました.
救急外来に戻って, 腰痛がある超高齢の患者さんの腰椎のMRIを確認しましたが, 骨折や化膿性椎間板炎の所見はありませんでした. 付き添っていた看護師さんから, 腰ではなくてお尻が痛いようですと言われたので, 骨盤のX線写真を撮像したところ, 骨盤の骨折でした. 昨日入院した患者さんと同じく, 脆弱性骨盤骨折と診断しました.
Rommens & Hofmann分類では, 昨日の患者さんと同じくType IIIAでした. 2日連続で骨盤骨折の患者さんが入院するのは初めてでした. 施設の職員さんの説明して, 入院していただくことになりました. 入院前の検査と入院後の指示を電子カルテに入力しました.
17時を過ぎたので, 夕方の病棟回診は, 後輩医師に頼みました.
病棟に上がって, 大学病院から転院して来られた患者さんに挨拶するために病室に伺いました. Pilon骨折で手術を受けられた患者さんでした. 当面は体重をかけられないため, 当院でリハビリテーションを行う予定です. 骨折部の痛みはないとのことでした.
以前から, まれな骨折や病気の患者さんが, 短期間のうちに続けて来られるという不思議な現象が起こることがあります. 今日も, pilon骨折と脆弱性骨盤骨折の患者さんが2人ずつ入院することになりました. 過去には, 同じ部位の骨肉腫という悪性骨腫瘍の患者さんが1週間のうちに2人来られたことがありました. 年齢と性別も一緒でした. この同じような患者さんが連続する現象に出会うたびに, 何と名付けると良いのかと考えてしまいます.
19時前に病院を出ました. 外にで得ると, クルマの外気温モニターは4 ℃を示していて, 朝よりも気温が低く, 寒く感じました.
クルマの擦り傷補修
野沢温泉の温泉街を走行中に, クルマのバンパーとフェンダーの一部を擦ってしまいました. 野沢温泉は, 道が狭くて, さらにそこを多くのスキー客や観光客が歩いているので, それを避けて, さらに対向車とすれ違うのはなかなか大変です.
来月車検があるので, その際に直してもらうつもりです.
クルマが融雪剤で汚れていたので, 帰宅前にガソリンスタンドによって, 洗車しました. 塩が落ちると, 擦り傷がより目立ちました.
帰宅後, 自宅にあったコンパウンド(ソフト99の液体コンパウンドトライアルセット)で擦り傷を目立たなくする作業を小一時間行いました. 大分薄くなりましたが, キズが深い部分はまだ残っています.

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