朝食
時差は感じず, いつも通り当地時間の6時半に起床しました.
身支度を済ませて, 7時半にホテルで朝食をいただきました. 朝ごはんは, ミラノ中央駅のカフェに行って, いただこうかとリストアップしていました. しかし, 昨晩のドタバタで疲れてしまったので, あちこち歩き回らずにホテル内で済ませることにしました. 昨晩, ホテルにチェックインする時に, 朝食を15ユーロ(約2,550円)で出しているのをレセプションで見たので, 利用することにしました.

ブッフェ形式で, パン, シリアル, サラダ, ハム, チーズ, キッシュ, 卵焼きなどが提供されていましたが, 特にイタリアらしいものはありませんでした. 食後には, エスプレッソをいただきました.
朝食後, 高山病予防のために, ダイアモックス錠を半分に割って, 半錠を妻と一緒に飲みました. 今日から毎日, 朝夕に半錠ずつ飲むことにしました.
ミラノの地下鉄はイカゲームに占拠されていた
9時半から観光に出かけるつもりでしたが, 予定を早めて8時20分にホテルをチェックアウトして出かけました. 宿泊費は, 109.44ユーロ(約18,600円)でした. 朝食代は別で, 2人で30ユーロ(約5,100円)かかりました. ラゲッジとスキーバッグは, ホテルの中にある無料ロッカーに入れました.

日曜日なので, 人通りはまだまばらでした
ホテルを出て5分歩いて, ミラノ中央駅の地下鉄駅に降りました.

地下鉄駅の構内では, 壁のみならず, 柱, 床, 階段といたるところに, 先週からネトフリで配信が始まったばかりの韓国テレビドラマ『イカゲーム2』の広告が出ていました.

購入中に見知らぬ男性が声を掛けてきて, 切符を買わないかと言ってきましたが, 断りました.
自動販売機で切符を買おうと操作していると, 見知らぬオジさんが「切符を買わないか」と声を掛けてきました. すかさず, 「要らない」と返事しました. ミラノの地下鉄駅では, スリや闇の切符売りが出現すると予習していたので, 事なきを得ました. スマホを盗られることも多い(スマホを操作していると, 地下鉄の発車間際に奪い取って, 締まりかけのドアから出て行くという手口)そうなので, スマホにはストラップを付けました.
ストラップは, 『エツミ』さんの『コールマンスマートロープストラップ』にしました. 太くて目立つので, スマホに盗難対策をしていることをアピールするためです.

また, ストラップをスマホにつなげるストラップホールは,『はちみつクリエイト』さんの『ストラッパー』を購入しました. 薄くて, スマホケースとスマホの間に密着して, ケースが浮き上がらないのが特徴です.


今日は, 地下鉄に複数回乗る予定だったので, 1日券を買いました. 7.6ユーロ(約1,290円)でした. 地下鉄の1日券は, バスやトラム(路面電車)も乗り放題でしたが, バスやトラムに乗るのは難しそうだったので, 地下鉄を使うように計画を立ててきました.
スフォルツェスコ城 Castello Sforzesco
地下鉄3番線でランツァ Lanza駅で降りて, 8時半過ぎにスフォルツェスコ城 Castello Sforzescoに来ました. 朝だったので, 観光客はまだ来ておらず, 靜かでした.

時間が早かったので, ほとんど人気がありませんでした.

パトカーが1台停まっていましたが, その他は朝の散歩の人が疎らにいるだけでした.
城壁と中庭を見ながらゆっくりと散歩しました.
ドゥオーモ広場 Piazza del Duomoとミサンガの押し売り
地下鉄1番線に乗って, ドゥオーモ Duomo駅で降りて, 9時20分頃にドゥオーモ Duomoに来ました. オプショナルツアー会社『Get Your Guide』さんで13時からの入場予約を取っていました. 料金は2人分で8,340円でした.
午後は時間がかなりタイトになる見込みで, 周りをじっくり見る時間が取れなさそうだったので, 午前中のうちに1回見ておくことにしました. また, 『最後の晩餐』の鑑賞予約が11時半〜12時半で, ドゥオーモの入場予約時間の13時まで30分しかないので, 移動経路を確認しておくためでした.

鑑賞予約も, 午後の枠しかありませんでした.
日曜日だったので, 午前中はミサが行われていて, 観光客は入場不可でした. ドゥオーモの中からは, 時折祈りの声やパイプオルガンの音, 聖歌グローリアなどが聞こえてきました.
ドゥオーモ広場 Piazza del Duomoを歩いていると, 急に声を掛けてきた黒人男性がいました. 「自分は日本が大好きだ, ナガトーモやホンダを知っている」, などと英語で話しかけてきた後に, 手首にミサンガを着けようとしたので, 「支払えるお金がないので, 買わない」と断りました. ドゥオーモ広場では, ミサンガを巻いて, お金を要求する輩が出没するので注意するようにという情報を知っていたので, 対処できました.

アルペンスキーは, コルティナダンペッツォで開催されます.
広場の一角には, 再来年にミラノが開催地となった第25回冬季オリンピックの開催を告げるボードが展示されていました. 各競技ごとに開催地が記入されており, アルペンスキーは, W杯も開催されるあのコルティナダンペッツォです. 1956年に, 猪谷千春選手が第7回冬期オリンピックのスキー回転競技で銀メダル(日本人初のアルペンスキーでのメダル)を獲得した場所です.
ガッレリアで願い事
ドゥオーモ広場からすぐ隣にあるガッレリア(ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア Galleria Vittorio Emanuele II)に移動しました. 以前来た時には, 地元の宝飾店などがありましたが, 現在はイタリア国内外のハイブランドのブティックで占められていて, がっかりしました. 以前この一角の宝飾店で, 銀でできたネコの置物を見つけて, 買おうか買うまいか, ずいぶんと悩んだことがありました. またここに来たときには, 買おうと思っていたのですが, そのお店はなくなっていました.

股間(削れて凹んでいる)に右足の踵を置いて, 時計回りに3回転すると願いが叶うという伝説があります.
ガッレリアの床は, 見事なモザイクが施されていますが, その一部に観光名所の雄牛のモザイクがあります. 雄牛の股間(その部分だけモザイクが剥がれて, 擂り鉢状に凹んでいます) に右足の踵を置いて, 右回りに3回転すると願いが叶うというものです. 旅の安全と晴天を願いながら回ってきました.
ジェラート店での横入り
ガッレリア内にある老舗レストラン『Savini』さんの1階店舗左隣にあるジェラートショップでジェラートをいただく予定で, 9時50分頃に着くと, まだ暗くて開いていませんでした. きっと10時開店だろうとにらんで待っていると, 10時過ぎに店舗に灯りが点いて, 店員さんが準備を始めたので, お店のショーケース前に一番に並びました.

0時開店でした.
ショーケース内には、 20種類のフレーバーのジェラートが並んでいました. どれにしようかと見ていたところで, 関西弁を話す70歳代くらいの年輩の夫婦(しょっていたデイパックに『クラブツーリズム』の荷札が付いていたので, 自由時間中の団体旅行客と推察)が自分達の前に横入りして, 店員さんにスマホの翻訳アプリの画面を見せて, 注文し始めました. 「関西人は図々しくて, 小ずるいなあ」と呆れました. 注文し終わった後で, すぐ後ろの自分達に気付いて, 「すんませんなー」と声を掛けていきましたが, 結局自分達より先に商品を受け取っていました. 自由時間が限られているだろうからと大目に見ました.

寒かったので, コーンではなく, カップ(コッペッタ)入りの小(ピッコロ)サイズにしました(どちらでも5ユーロ(約850円)でした). 妻はマラーガ(ラムレーズン), 自分はティラミスでした. ピスタチオが食べたかったのですが, この日はありませんでした.
気温が低くて溶ける前に食べきれました. お店の前の左にゴミ箱が置いてありましたので, カップとスプーンはそこに捨てました.
デパートで日本を発見
11時半に予約した, 『最後の晩餐』に移動する前に, ドゥオーモ広場の隣にあるデパートでトイレを借りることにしました. 外国では, きれいなトイレを探すのが大変ですが, デパートのトイレはきれいなので, デパートの場所をチェックしておくようにしています.
今回は, ドゥオーモの正面から見て左側のガレリア側にあるデパート『リナシャンテ Rinascente』さんのトイレをお借りしました. 1階からエスカレーターに乗っていくと, 最上階の食品売り場の隣にトイレがありました.
トイレの手前には, カウンターのある寿司レストランがあり, 日本人の方が働いているのが見えました.

トイレ後, 食品売り場を少し見て回りました. 25年熟成のモデナ産バルサミコ酢が立派な箱入りで売られていて, そのプライスタグ129ユーロ(約21,930円)にビックリしました. さらに驚いたのは, サントリーのウィスキーコーナーがあって, 日本でも中々入手困難な『山崎』や『白州』などが売られていたことです.
世界遺産『最後の晩餐』鑑賞

右の赤レンガの建物が教会, 左の黄色い建物が『最後の晩餐』のある建物です.
人々が集まってきていましたが, 自分が申し込んでいたツアー会社の担当を見つけるのには苦労しました.
ドゥオーモ駅から地下鉄1号線に乗って, コンシリアツィオーネ Conciliazione駅まで移動して, そこから歩いて, サンタマリアデッレグラツィエ Santa Malia delle Grazie教会に移動しました.
教会前の広場が, 『Get Your Guide』さんで予約したオプショナルツアー『ミラノ:ダ ヴィンチの最後の晩餐のガイド付き訪問』の集合場所でした. 料金は2人分で25,518円でした. 11時20分に集合と事前に通知があったので, 11時10分に到着しました.
同じようにオプショナルツアーで『最後の晩餐』を見ようというお客さんが多数集まって来ていました. しかし, 自分が申し込んだ『Get Your Guide』さんの催行会社である『YOUR TRAVEL DIARY』というカードを持った人を探しましたが, 見当たりません.
昨晩, マルペンサ空港で送迎をすっぽかされた悪夢がよみがえってきて, 焦りました. 妻と手分けして, 数人集まっているところを順番に見て, 『YOUR TRAVEL DIARY』のカードを持っている人を探しましたが, 集合時間の11時20分になっても見つけられません. ツアーが11時30分なので, いよいよ焦りました.
英語のガイド付きツアーだったので, レシーバーを配っている団体さんをいくつか当たったところ, やっと見つけることができました. ガイドさんが持っていたカード(B5版くらいの紙)の裏に『YOUR TRAVEL DIARY』と記載されていました. 表には, 別なツアー会社名が記載されていて, それを提示していたので, 見えなかったのです. カードをくるくると回してみせるようになったところで発見しました. カードには, ツアー会社が4つくらい記載されていて, いろいろな会社で人を集めてツアーを構成していることが判りました. 素人では, 『最後の晩餐』の公式サイトで鑑賞チケットを入手することができないわけが判りました.
地元ミラノ生まれという50歳代くらいの女性のガイドさんに予約した名前を告げたところ, 入場チケット(QRコードがプリントされたコピー紙のような紙)とレシーバーとイヤホンを渡されました.

中でチケットのチェックとパスポートチェックを受けます.
荷物がある人は, 中にある無料のロッカーに預けます.
11時30分から広場で, レオナルドダビンチについて, また彼の作品『最後の晩餐』について, 英語で解説が始まりました. 淀みなく, 20分近くお話しを聞いたところで, 12時前にチケットオフィスに移動して, ここで先ほど配られた紙をスキャンされた後, 受付の窓口でパスポートのチェックを受けました. 飲食物や荷物は持ち込みが禁止されているため, チケットオフィス内の電子ロック付きロッカーに荷物を預けました.

その後, チケットオフィスを出て, 20人ほどのグループで『最後の晩餐』のある部屋へ続く入り口から入りました. ここでさらにチケットをスキャンされて, セキュリティチェックを受けました.

壁画の描かれた壁面が奇跡的に破壊を免れて, 壁画を保護するカバーがかけられていました.
前々室, 前室と規定時間ごとに移動しました. 前々室には, 『最後の晩餐』に関する年表や第二次世界大戦時に破壊された教会の中で奇跡的に壁画のある壁だけが残った写真が展示されていました. この間もガイドさんはずっとしゃべりっぱなしでした.

前室には, 『最後の晩餐』の壁画のレプリカの一部が実物大で展示されていました.

ついに写真に収めることができました.
12時5分になって, いよいよ『最後の晩餐』のある部屋に入りました. 以前来た時と同じく, 薄暗くて静謐な空間に昔見たときと変わらず存在していました. 気のせいか, 初めて見たときより小さく感じました.
11年前は写真撮影は不許可で, 目に焼き付けました. 現在は, 動画撮影やフラッシュ撮影は禁止されていますが, 普通の撮影は許可されていました.

中央がキリストで, 左右に12使徒が6人ずつ配置されています.
ユダは, キリストの左側3人目です.
ガイドさんの解説では, ダビンチの前にも最後の晩餐をテーマにした絵画は多数描かれてきましたが, それらはいずれも密告者ユダがキリストとテーブルをはさんで反対側に位置しており, また一目でユダとわかるように他の使徒たちとは異なる灰色の服を着ていたり, 光背が書き込まれなかったりしていたのに対して, ダビンチの『最後の晩餐』は, ユダがキリストや使徒たちと横並びでいること, 他の使徒と同じような服を着ていて, 一見しただけではどこにいるのか判らないのが特徴とのことでした.
鑑賞時間は, かっきり15分でした. 15分経つと出口が開いて, 退場を促されます. 入っていた人たちが全員退出しないと次のグループが入れないシステムも昔来た時と同様でした. 12時20分に後室に移動した後, ガイドさんがあと1分間しゃべらせてと言い出して, ダビンチ以前に描かれた最後の晩餐の絵画をiPadでいろいろと見せてくれたので, ダビンチ以前の最後の晩餐とダビンチの『最後の晩餐』との構図や作画の意図の違いがよくわかりました.
ドゥオーモに戻る
チケットオフィスに戻って, ロッカーに預けた荷物を回収して, 地下鉄駅に向かって急ぎ足で移動しました. 『Get Your Guide』さんで予約した次のドゥオーモのツアー『ミラノ:大聖堂とドゥオーモのテラス入場券』の集合時間が12時40分とメールで通知がきたためです. すでに12時25分でしたので, 15分でドゥオーモに戻らなくてはいけませんでした.
下見が効いて, ロスなく地下鉄に乗ってドゥオーモに戻って, 12時40分にドゥオーモ広場に戻れました.
しかし, ドゥオーモのテラスと見学のツアーの集合場所が判りませんでした. ドゥオーモ広場辺りに行けば見つかるかと考えていましたが, 午前中に入場できなかったからか, ものすごい人が広場に集まっていて, 見つけることは不可能と考えました. ドゥオーモの正面に回って, さらに正面から右手にある売店やチケット売り場に行きましたが, ツアー客らしい集団はいませんでした. エレベーターによる入場場所(Gate 3)で, 係員の人にこのチケットで直接入れるのかどうかを聞いたところ, このチケットは階段入り口のGate 1で有効だと言われたので, 階段入り口まで急いで移動しました. 入り口のオフィシャルに聞いたところ, スマホに保存したチケットで大丈夫と言われました.

待ち時間はほぼありませんでした.
午前中に来たときには, テラスへの階段入り口は長蛇の列ができていたので, 電車の時間に間に合うかどうか心配しましたが, 12時50分の時点では, 行列は解消しており, 待ち時間はほぼありませんでした.
入り口でスマホのチケットのQRコードをスキャンされて, セキュリティチェックと荷物の確認(カバンの中を開けて見せる)後, 階段を昇りました. 途中で降りてくる人がいて, すれ違いました. 本来は一方通行のはずなのになぜ降りてくる人がいるのかと不思議に思いました.

残念ながら11年前に来たときと同じように今も工事中でした.
黄金のマリア像の台座やテラスの屋根の一部は, 11年前に来た時と同じように工事中の状態でした. 当然, 工事は終わっているのだろうと予想してきたので, 残念でした.

この日のミラノは快晴で, テラスからはミラノ市街ばかりでなく, これから向かうスイスアルプスの山並みも遠くに見ることができました.

祭壇と信者のための座席が並んでいました.
15分ほどの滞在でテラスを降りて, ドゥオーモの内部に入りました. 見事な回廊と柱, ステンドグラス, モザイクの床を見て回りました. 11年前に来たときには, ドゥオーモ内部に売店があって, そこでノベルティをいろいろと売っていましたが, 今はなくなっていました. 外の売店に移動したのだと思いましたが, 今回は時間がないため, 売店には寄れませんでした.
足早に回って, 13時40分過ぎにドゥオーモを出ました. 時間がかなりタイトでしたが, 『最後の晩餐』とドゥオーモのテラスを妻に見せることができてホッとしました. ドゥオーモ駅で地下鉄に乗って, 14時前にミラノ地下鉄駅に戻りました. 地下鉄で改札から出たところで, 妻が地元の人に声を掛けられました. どうやら使った地下鉄の券をくれと言われたようでしたが, 無視しました. 朝, 地下鉄駅で声を掛けられた人とは別人でしたが, 観光客から地下鉄のチケットをもらって, 転売している人たちがいるのが判りました.

大きくて壮麗な駅舎でした.
14時にホテルに預けていたスーツケース2個とスキーバッグを回収して, ミラノ中央駅に向かいました. ホテルからは10分かかりませんでした.

予約した電車が15時10分ミラノ発で, 1時間弱時間ができたので, 昼食をとることにしました. ミラノ中央駅に新しくできたフードコートMercato Centrale Milanoがあると知っていたので, そこに行こうと駅の中を歩きましたが, 見つけられず(いったん駅から出なければいけなかった), 結局, 駅構内のカフェ『PANINO GIUSTO』さんでいただくことにしました. トリュフ入りのパニーニTartufo(10.5ユーロ(約1,790円)を食べながら, ビールMoretti 330 mL(5.8ユーロ(約990円))を飲みました. 妻は同じパニーニとアイスレモンティー Estathe LImone(3.5ユーロ(約600円))を注文しました. 空腹に美味しかったです. お会計は, 34.30ユーロ(約5,830円)でした.
イタリアの電車に乗るのは大変

自分達が乗るバーゼル行きの特急EC64だけ, 出発ホームが空欄でした.
昼食を終えて, 15時前に掲示板で自分達が乗る電車の出発ホームを確認しましたが, 空欄で表示されていませんでした. 11年前にミラノから電車でボローニャに移動するときに, イタリアの電車は, ホームが直前に決まるので, 注意が必要なことは学習して知っていました. そのため, 焦らないで, 掲示板を見続けていました. しかし, 15時を過ぎても出発ホームの表示が出ません.
15時2分を過ぎたところで, やっと1番ホームと掲示板に出ました. ミラノ中央駅1階から2階のプラットホームまで, 急いで荷物を引っ張って移動しました.
11年前には改札口がなかったので, 直接ホームに行けば間に合うと考えていましたが, なんと, 改札口ができていました. 改札では, まだ慣れていない乗客が多く, 改札を通れない人と駅員がやりあっていたり , 駅員がもういいから通れ通れとさけんでいたり, 混沌としていました. 自分のすぐ前の女の子も改札で詰まって, 先に通った母親に泣いて訴えていたりしていて, これは間に合わないかもと焦りました. すぐ隣の改札に横入りして,『Omio』という予約サイトで予約していたチケットのQRコードをスマホに出して, 改札を通りました. もう出発3分前でした.

1番ホームは, 改札から最も遠い左端の方だったので, 走りました. プラットフォームに着いた後, ホームの上を歩きながら予約していた7号車の表示を探しましたが, 表示されているのは, 手前から『1』, 『1』, 『1』となっていました(後ほど, これらは1等車の表示だと判りました). 引き続きホームを移動していくと今度は, 『2』,『2』, 『2』・・・と表示されていました. よく見るとドアの中に小さく『1』, 『2』, 『3』 と書いてあるのに気付きました. よりによって, 乗る列車は7号車で, ホームの先の方(改札から離れた方)だったので, さらに走りました. すでに15時10分を回っていて, 自分達と同じようにホームを走っている人が何人もいました.
もう間に合わないかもと思ったところで, 7号車にたどり着いて, あわてて乗り込みました.
予約した席に行くと, カップルの乗客が座っていたので, 「ここを予約している」と告げると, どこかに行ってしまいました. イタリアの列車は, 予約席でも席が空いていれば, 座って良いことになっています.

空いていて, 向かい席はずっと空席でした.
荷物をラゲッジ置きのスペースに置いて, ホッとしたところで, 座席に座りましたが, 今度は電車がなかなか発車しません. 結局, 14分遅れの15時24分に発車しました.
その後は, ほぼ20分遅れで進み, 乗換え駅のスイスのブリーグ Brigには17時半すぎに到着しました.
乗換えのホームがない
ブリーグでは, 10分で接続するツェルマット行きの電車がありましたが, 荷物が大きくて移動がたいへんなことを考慮して, 1時間後の18時22分発の電車を予約していました. 結果的には, これが幸いしました. 電車が遅れたので, 10分後の電車には乗れなかったからです.

スキーを持ったり, スキーブーツで歩いたりしている人が多いのには驚きました.
列車は9番線に停車しました. ブリーグ駅に降りると, スキーやスノボを持っている乗客がたくさんいて, いよいよスキーリゾートに近づいたと感じました. しかし, 駅の構内をスキーをむき出しで持っていたり, スキーブーツで歩いたりしている人が多いのにはビックリしました. 日本ではあり得ない光景でした.

11-14番線はこちらと表記がありましたが, まっすぐ行くと出口でした.
乗換えのツェルマット行きの電車は, 14番線発なのですが, 駅の中には, 9番線までしかありませんでした. いったい14番線はどこにあるのか, 探しました.
いったん駅を出ました. 外は雪が積もっていて, 雪国に来たと感じました.
14番線の表記を探しましたが, 見当たらないので, 駅前で甘栗を売っていたオジさんに, 「14番線はどこにありますか?」と聞いたところ, 目の前の道路を渡って, まっすぐ行ったところと教えられました.

11, 12, 14番線は, 駅構内から出て, 道路を渡って所(上図左下)にありました.
引用元:Welcome to Brig station. SBB CFF FFS
駅から離れたところかと考えて, 道路を横断して, 歩いて行きましたが, アーケード街になっていて, プラットフォームらしきものが見当たりません. また, 駅に戻って, もう一度14番線への道を聞こうとしたところで, 左側に市電の駅のようなものがあるのに気づき, ここが, 11, 12, 14番線であることが判りました(西洋では, 13は忌み数なので, 13番線はなし(上図の左下参照)).
ホームの場所が判ったところで, 寒かったので, 駅舎に戻って, 中で待つことにしました.
有料トイレをおごってもらった
妻がトイレに行きたいというので, 『WC』の表記に沿って歩いて行くと, 有料のトイレがありました.

トイレは施錠されていて, 入り口右側に操作盤があり, ここでお金を払って解錠して入るシステムでした. 料金は1回1スイスフラン(約184円)でした. カードリーダーには, タッチ, 差し込み, スロットが装備されていました. ここにクレジットカードを当てたり, 差し込んだりしましたが, 反応しません. 自分のカードでも試してみましたが, やはり動かず, 2人でしばらくあれこれやっていましたが, 開けられませんでした. 注意書きとして, 「売店で解錠のカードを買って下さい」とあったので, 駅の売店でカードを買おうかと考えていたところ, おそらく地元の40歳代くらいのスラッとした男性が近づいてきて, 「どうしたの」と声を掛けてくれました. 「クレカが反応しない」というと, 持っていたスマホを当てて, 料金を支払って, 解錠してくれました. 慌てていたので, トイレのお金を支払うのを忘れました(スイスフランは, 羽田で両替して持っていましたが, お札だけでした).
「旅行を楽しんで」とにこやかに去って行くスイスのスマートな男性の背中に「どうもありがとう」というのが精一杯でした. これから日本で困っているスイスの人を見かけたら, 絶対に助けますと心に誓いました.
その後, 用を足した妻に荷物を見てもらって, 自分でもう一度解錠を試みました. やはりクレカでは開けられませんでしたが, iPhoneのウォレットに登録したクレカを使ったところ, これにはすぐに反応しました(この後で判りましたが, スイスの皆さんは, クレジットカードではなく, スマホに登録したクレカで支払っていることが圧倒的に多かったです).
スイスのトイレは, どこを利用してもイタリアのトイレに比べて全般的にきれいでした.
ツェルマットまでは1時間半くらいかかるので, 駅のkioskでスイスのビールQuöllfrisch Hell500 mL缶を2本買いました.

周りは雪が積もっていて, 寒かったです.
18時10分に14番線ホームに移動しました. 電車は, 自分でドアの脇のボタンを押して乗るタイプでした. 改札はありませんでした.

切符は予約していましたが, 座席の指定はなく, 好きな席に座れました. 同じ客車には自分達と他に1人しか乗っておらず, とても空いていました. 電車の中には、ラゲッジを置くスペースと別にスキーを置くスペースが設けられていました.
イタリアの鉄道と違って, 定刻通りの18時22分に発車しました.

外は暗くてよく見えませんでしたが, 坂を登っていくのは判りました. 日本から持ってきた『じゃがりこ』をつまみに, ビールをいただきました. 進むにつれて, 車窓からは雪が増えていくのが見えました.
ついに憧れの地ツェルマットに到着

クリスマスの飾り付けがまだ残っていました.
電車は定刻通り, 19時50分にツェルマット駅に到着しました. 駅前の広場に出ると, 気温が低くて, 寒く感じました.

通りの向かいには, スイスチョコのレダラッハ, スーパーマーケットcoop, その隣にモンベルツェルマット店が並んでいました.
ツェルマットの街中は雪が少ししかなくて, 意外でした. 駅前のメインストリートであるバーンホフ通りBahnhofstrasseを妻と2人でラゲッジとスキーバッグを引いて歩いてホテルに向かいました.

下調べで, しょっちゅうグーグルストリートを使ってツェルマットの町並みを見ていたせいか, あるいは, 11年前にスキーをしに訪れたオーストリアのキッツビュールに似ていたせいか, 初めて来たのに, 来たことがあるように感じました.
ホテルにチェックイン
ツェルマットでの滞在ホテルは, ミラノのホテルと同様に『Booking.com』さんで予約した『Hotel Continental』さんという三つ星ホテルでした. 駅から160 m程のごく近くであることと他のホテルよりも値段が大分お安いことで選びました. 他のホテルは, 2人6泊で, 80〜200万円以上と高額でしたが, こちらのホテルは朝食付き6泊で2,310スイスフラン(約42万5,020円)とお安かったです.

地階は『Shogun』さんという寿司レストランでした.
また, 地階にはスキーロッカーとスキーブーツの乾燥室がありました.

21時以降に到着するときには, 入り口にPINを入れて, 解錠して入るようにとメールいただいていましたが, 20時過ぎに到着しました.
ホテルのレセプションに着くと, 無人だったので, テーブルの上にあった電話で呼び出しました. すぐに, ホテルの方が来られて, 名前, 生年月日, 住所を記入して, チェックインしました. パスポートの提示は不要でした. 宿泊代は, 『Booking.com』さんで事前に決済済みでした. 21時に入り口を施錠するとのことで, 改めて入り口ドアのPINを教えてもらいました.

冷蔵庫がないホテルもあるとのことでしたが, 小型冷蔵庫がありました.
湯沸かしポット, ワイングラス, コーヒーカップ, インスタントコーヒーとお茶, イスとテーブル, 壁掛けテレビが備えられていました.
ホテル内は, 客室はもちろん廊下も暖房が行き届いていて, 寒い場所はどこもありませんでした.
ホテルは4階建てで, 宿泊したのは4階(現地表示では, 1階が『0』なので, 『3』階)の部屋でした. 客室は広くはありませんでしたが, 清潔で, 必要なものはあらかた揃っていました. 無料Wi-Fiも速くて, インターネットを快適に使用できました.

水勢は強く, すぐに貯まりました.
ボディソープは備え付けでしたが, シャンプーは置いてなかったので, 日本から持って行ったものを使いました.
洗濯物を干せるスチームパイプとハンガーもありました.
ドライヤーは備え付けでした.
洗濯
浴室はトイレと一緒でした. バスタブは期待していなかったのですが, 脚を伸ばして入ることができるくらいの長さがあって, 助かりました. トイレやシャワーの水勢は強く, 問題ありませんでした. バスタブの上に洗濯ロープ(『Solo Sapinece』さんの『ランドリーロープ』)を張って, 早速洗濯しました. この洗濯ロープは, 洗濯挟みがロープの途中に設置されていて, その位置を調整できるようになっていました. 洗濯物の幅によって, 洗濯挟みの位置を変えて, 干すことができました.


下着や靴下などのインナーウエアは, これで毎日洗濯しました.
洗濯には, 日本から持ってきた『スクラバ』さんの『ウォッシュバッグ』を使いました. 洗剤とお湯を入れて, 口を閉じた後, 空気を抜いて, 3分間上から圧して洗います. 洗剤は, これまた日本から持ってきた『九州フラワーサービス』さんの『旅人の洗剤』でした.シート状で軽くて薄くて, かさばらないのが特徴です. 用量調節も簡単でした.



マウンテンビューとリクエストしていましたが, 暗くてよくわかりませんでした.
窓の外は, ツェルマットの街が少し見えて, 空き地には15 cmくらい雪が積もっていました.
室内の衣装棚に服をしまって, 洗濯を終えた後に, 夕食がてら街に探索に出るつもりでしたが, ミラノでいろいろあったので, 疲れてしまっていたのと, お腹もあまり空いていなかったので, 夕食には出かけないことになりました.
妻はそうそうにベッドに倒れ込んで, そのまま眠ってしまいました.
ブログが書き込めない
ブログの記事を書こうと, 22時40分過ぎにWordPressのダッシュボード(管理画面)に入ろうとしたのですが, 表示されませんでした. 海外からはログインできないように初期設定されていたせいでした.
海外からもダッシュボードにアクセスできるように設定を変更しようとしましたが, 自分がWordPressに登録していた管理者メールのアドレスがYahoo!メールのアドレスでした. 設定の変更を要求したところ, Yahoo! メールが届いていないことに気付きました.

Yahoo! メールは利用可能と記載されて忌ましたが, 受信できませんでした.
そこで, Yahoo! Japanにアクセスしようとすると, 「2022年よりYahoo! Japanはヨーロッパでご利用いただけなくなります」という表示が出て, Yahoo! JapanのホームページやYahoo! ニュースのページは表示されず, Yahoo! メールも受信できませんでした.
インターネットで調べたところ, VPNを介すれば, Yahoo! メールを受信可能という記事を見つけて, VPN経由でYahoo! メールを受信しようとしましたが, やはり受信できませんでした. 1時間くらい, いろいろと試行錯誤を重ねましたが, 結局, ブログは書き込めないと諦めました. 旅行中の出来事はすべて持ってきたレポートパッドに手書きで記入することにしました.
盛りだくさんだったので, 今日の出来事を書き終わったのが, 1時半でした.
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