手術日+305日目 2024/12/29(日)

朝食

時差は感じず, いつも通り当地時間の6時半に起床しました.

身支度を済ませて, 7時半にホテルで朝食をいただきました. 朝ごはんは, ミラノ中央駅のカフェに行って, いただこうかとリストアップしていました. しかし, 昨晩のドタバタで疲れてしまったので, あちこち歩き回らずにホテル内で済ませることにしました. 昨晩, ホテルにチェックインする時に, 朝食を15ユーロで出しているのをレセプションで見たので, 利用することにしました.

ホテルでの朝食. イタリアらしいのは, 特になし.

ブッフェ形式で, パン, シリアル, サラダ, ハム, チーズ, キッシュ, 卵焼きなどが提供されていましたが, 特にイタリアらしいものはありませんでした. 食後には, エスプレッソをいただきました.

ミラノの地下鉄はイカゲームに占拠されていた

予定では9時半から観光に出かける予定でしたが, 予定を早めて8時20分にホテルをチェックアウトして出かけました. 荷物は, ホテルの中にある無料ロッカーに入れました.

朝焼けに染まるミラノ中央駅.
日曜日なので, 人通りはまだまばらでした.

ホテルを出て5分歩いて, ミラノ中央駅の地下鉄駅に降りました.

ミラノの地下鉄駅構内には, いたるところでネトフリで数日前に配信が始まった韓国ドラマ『イカゲーム2』の広告が出ていました.

地下鉄駅の構内では, 壁のみならず, 柱, 床, 階段といたるところに, 先週からネトフリで配信が始まったばかりの韓国テレビドラマ『イカゲーム2』の広告が出ていました.

地下鉄の券売機で1日券を購入しました.
購入中に見知らぬ男性が声を掛けてきて, 切符を買わないかと言ってきましたが, 断りました.

自動販売機で切符を買おうと操作していると, 見知らぬオジさんが「切符を買わないか」と声を掛けてきました. すかさず, 「要らない」と返事しました. ミラノの地下鉄駅では, スリや闇の切符売りが出現すると予習していたので, 事なきを得ました. スマホを盗られることも多い(スマホを操作していると, 地下鉄の発車間際に奪い取って, 締まりかけのドアから出て行くという手口)そうなので, スマホにはストラップを付けました.

ストラップは, 『エツミ』さんの『コールマンスマートロープストラップ』にしました. 太くて目立つので, スマホに盗難対策をしていることをアピールするためです.

また, ストラップをスマホにつなげるストラップホールは,『はちみつクリエイト』さんの『ストラッパー』を購入しました. 薄くて, スマホケースとスマホの間に密着して, ケースが浮き上がらないのが特徴です.

スフォルツェスコ城

地下鉄3番線でランツァ Lanza駅で降りて, 8時半過ぎにスフォルツェスコ城 Sforzesco Castleに来ました. 朝だったので, 観光客はまだ来ておらず, 靜かでした.

朝日を浴びるスフォルツェスコ城.
時間が早かったので, ほとんど人気がありませんでした.
スフォルツェスコ城の中庭.
パトカーが1台停まっていましたが, その他は朝の散歩の人が疎らにいるだけでした.

城壁と中庭を見ながらゆっくりと散歩しました.

ドゥオーモ広場とミサンガの押し売り

地下鉄1番線に乗って, ドゥオーモ Duomo駅で降りて, 9時20分頃にドゥオーモ Duomoに来ました. 13時に入場の予約を取っていましたが, 周りをじっくり見る時間が取れなさそうだったので, 午前中のうちに1回見ておくことにしました. また, 『最後の晩餐』の鑑賞予約が11時半〜12時半で, ドゥオーモの入場予約時間の13時まで30分しかないので, 移動経路を確認しておくためでした.

当日は午前中にミサがあったため, 入り口はバリケードで閉鎖されていました.
鑑賞予約も, 午後の枠しかありませんでした.

日曜日だったので, 午前中はミサが行われていて, 観光客は入場不可でした. ドゥオーモの中からは, 時折祈りの声やパイプオルガンの音, 聖歌グローリアなどが聞こえてきました.

ドゥオーモ広場を歩いていると, 急に声を掛けてきた黒人男性がいました. 「自分は日本が大好きだ, ナガトーモやホンダを知っている」, などと英語で話しかけてきた後に, 手首にミサンガを着けようとしたので, 「支払えるお金がないので, 買わない」と断りました. ドゥオーモ広場では, ミサンガを巻いて, お金を要求する輩が出没するので注意するようにという情報を知っていたので, 対処できました.

2026年ミラノ冬季オリンピックの競技と開催地を知らせるボード.
アルペンスキーは, コルティナダンペッツォで開催されます.

広場の一角には, 再来年にミラノが開催地となった第25回冬季オリンピックの開催を告げるボードが展示されていました. 各競技ごとに開催地が記入されており, アルペンスキーは, W杯も開催されるあのコルティナダンペッツォです. 1956年に, 猪谷千春選手が第7回冬期オリンピックのスキー回転競技で銀メダル(日本人初のアルペンスキーでのメダル)を獲得した場所です.

ガッレリアで願い事

ドゥオーモ広場からすぐ隣にあるガッレリア(ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア Galleria Vittorio Emanuele II)に移動しました. 以前来た時には, 地元の宝飾店などがありましたが, 現在はイタリア国内外のハイブランドのブティックで占められていて, がっかりしました. 以前この一角の宝飾店で, 銀でできたネコの置物を見つけて, 買おうか買うまいか, ずいぶんと悩んだことがありました. またここに来たときには, 買おうと思っていたのですが, そのお店はなくなっていました.

ガレリア中央やや西寄りの床にある観光名所の雄牛のモザイク.
股間(削れて凹んでいる)に右足の踵を置いて, 時計回りに3回転すると願いが叶うという伝説があります.

ガッレリアの床は, 見事なモザイクが施されていますが, その一部に観光名所の雄牛のモザイクがあります. 雄牛の股間(その部分だけモザイクが剥がれて, 擂り鉢状に凹んでいます) に右足の踵を置いて, 右回りに3回転すると願いが叶うというものです. 旅の安全と晴天を願いながら回ってきました.

ジェラート店での横入り

ガッレリア内にある老舗レストラン『Savini』さんの1階店舗左隣にあるジェラートショップでジェラートをいただく予定で, 9時50分頃に着くと, まだ暗くて開いていませんでした. きっと10時開店だろうとにらんで待っていると, 10時過ぎに店舗に灯りが点いて, 店員さんが準備を始めたので, お店のショーケース前に一番に並びました.

ミラノのガレリア内にある老舗レストランの左怒鳴りにあるジェラートショップ. 1
0時開店でした.

ショーケース内には、 20種類のフレーバーのジェラートが並んでいました. どれにしようかと見ていたところで, 関西弁を話す70歳代くらいの年輩の夫婦(しょっていたデイパックに『クラブツーリズム』の荷札が付いていたので, 自由時間中の団体旅行客と推察)が自分達の前に横入りして, 店員さんにスマホの画面を見せて, 注文し始めました. 「関西人は図々しくて, 小ずるいなあ」と呆れました. 注文し終わった後で, すぐ後ろの自分達に気付いて, 「すんませんなー」と声を掛けていきましたが, 結局自分達より先に商品を受け取っていました. 自由時間が限られているだろうからと大目に見ました.

カップ入りカプチーノ味のジェラート. コーンクッキー付きです.

寒かったので, コーンではなく, カップ(コッペッタ)入りの小(ピッコロ)サイズにしました(どちらでも5ユーロでした). 妻はマラーガ(ラムレーズン), 自分はティラミスでした. ピスタチオが食べたかったのですが, この日はありませんでした.

気温が低くて溶ける前に食べきれました. お店の前の左にゴミ箱が置いてありましたので, カップとスプーンはそこに捨てました.

デパートで日本を発見

11時半に予約した, 『最後の晩餐』に移動する前に, ドゥオーモ広場の隣にあるデパートでトイレを借りることにしました. 外国では, きれいなトイレを探すのが大変ですが, デパートのトイレはきれいなので, デパートの場所をチェックしておくようにしています.

今回は, ドゥオーモの正面から見て左側のガレリア側にあるデパート『リナシャンテ Rinascente』さんのトイレをお借りしました. 1階からエスカレーターに乗っていくと, 最上階の食品売り場の隣にトイレがありました.

トイレの手前には, カウンターのある寿司レストランがあり, 日本人の方が働いているのが見えました.

ミラノのデパート, リナシャンテの最上階の食品売り場にあった, サントリーウィスキーのコーナー

トイレ後, 食品売り場を少し見て回りました. 25年熟成のモデナ産バルサミコ酢が立派な箱入りで売られていて, その値段129ユーロにビックリしました. さらに驚いたのは, サントリーのウィスキーコーナーがあって, 日本でも中々入手困難な『山崎』や『白州』などが売られていたことです.

世界遺産『最後の晩餐』鑑賞

サンタマリアデッレグラツィエ教会前の広場.
右の赤レンガの建物が教会, 左の黄色い建物が『最後の晩餐』のある建物です.
人々が集まってきていましたが, 自分が申し込んでいたツアー会社の担当を見つけるのには苦労しました.

ドゥオーモ駅から地下鉄1号線に乗って, コンシリアツィオーネ Conciliazione駅まで移動して, そこから歩いて, サンタマリアデッレグラツィエ Santa Malia delle Grazie教会に移動しました.

教会前の広場が, 『Get Your Guide』さんで予約したオプショナルツアー『ミラノ:ダ ヴィンチの最後の晩餐のガイド付き訪問』の集合場所でした. 11時20分に集合と事前に通知があったので, 11時10分に到着しました.

同じようにオプショナルツアーで『最後の晩餐』を見ようというお客さんが多数集まって来ていました. しかし, 自分が申し込んだ『Get Your Guide』さんの催行会社である『YOUR TRAVEL DIARY』というカードを持った人を探しましたが, 見当たりません.

昨晩, マルペンサ空港で送迎をすっぽかされた悪夢がよみがえってきて, 焦りました. 妻と手分けして, 数人集まっているところを順番に見て, 『YOUR TRAVEL DIARY』のカードを持っている人を探しましたが, 集合時間の11時20分になっても見つけられません. ツアーが11時30分なので, いよいよ焦りました.

英語のガイド付きツアーだったので, レシーバーを配っている団体さんをいくつか当たったところ, やっと見つけることができました. ガイドさんが持っていたカード(B5版くらいの紙)の裏に『YOUR TRAVEL DIARY』と記載されていました. 表には, 別なツアー会社名が記載されていて, それを提示していたので, 見えなかったのです. カードをくるくると回してみせるようになったところで発見しました. カードには, ツアー会社が4つくらい記載されていて, いろいろな会社で人を集めていることが判りました. 素人では, 『最後の晩餐』の公式サイトで鑑賞チケットを入手することができないわけが判りました.

地元ミラノ生まれという50歳代くらいの女性のガイドさんに予約した名前を告げたところ, 入場チケット(QRコードがプリントされたコピー紙のような紙)とレシーバーとイヤホンを渡されました.

チケットオフィスの出入り口.
中でチケットのチェックとパスポートチェックを受けます.
荷物がある人は, 中にある無料のロッカーに預けます.

11時30分から広場で, レオナルドダビンチについて, また彼の作品『最後の晩餐』について, 英語で解説が始まりました. 淀みなく, 10分近くお話しを聞いたところで, チケットオフィスに移動して, ここで先ほど配られた紙をスキャンされた後, 受付の窓口でパスポートのチェックを受けました. 飲食物や荷物は持ち込みが禁止されているため, チケットオフィス内の電子ロック付きロッカーに荷物を預けました.

その後, チケットオフィスを出て, 20人ほどのグループで『最後の晩餐』のある部屋へ続く入り口から入りました. ここでさらにチケットをスキャンされて, セキュリティチェックを受けました.

前室にあった年表と第2次世界大戦時に破壊された教会の写真.
壁画の描かれた壁面が奇跡的に破壊を免れて, 壁画を保護するカバーがかけられていました.

その後, 前々室, 前室と規定時間ごとに移動しました. 前々室には, 『最後の晩餐』に関する年表や第二次世界大戦時に破壊された教会の中で奇跡的に壁画のある壁だけが残った写真が展示されていました. この間もガイドさんはずっとしゃべりっぱなしでした.

前室に展示されていた『最後の晩餐』の実物大レプリカのキリスト像.

前室には, 『最後の晩餐』の壁画のレプリカの一部が実物大で展示されていました.

ダビンチの『最後の晩餐』.
ついに写真に収めることができました.

12時になって, いよいよ『最後の晩餐』のある部屋に入りました. 以前来た時と同じく, 薄暗くて静謐な空間に昔見たときと変わらず存在していました. 気のせいか, 初めて見たときより小さく感じました.

11年前は写真撮影は不許可で, 目に焼き付けました. 現在は, 動画撮影やフラッシュ撮影は禁止されていますが, 普通の撮影は許可されていました.

『最後の晩餐』の登場人物の配置図.
中央がキリストで, 左右に12使徒が6人ずつ配置されています.
ユダは, キリストの左側3人目です.

ガイドさんの解説では, ダビンチの前にも最後の晩餐をテーマにした絵画は多数描かれてきましたが, それらはいずれも密告者ユダがキリストとテーブルをはさんで反対側に位置しており, また一目でユダとわかるように他の使徒たちとは異なる灰色の服を着ていたり, 光背が書き込まれなかったりしていたのに対して, ダビンチの『最後の晩餐』は, ユダがキリストや使徒たちと横並びでいること, 他の聖人と同じような服を着ていて, 一見しただけではどこにいるのか判らないのが特徴とのことでした.

鑑賞時間は, かっきり15分でした. 15分経つと出口が開いて, 退場を促されます. 入っていた人たちが全員退出しないと次のグループが入れないシステムも昔来た時と同様でした. 後室に移動した後, ガイドさんがあと1分間しゃべらせてと言い出して, ダビンチ以前に描かれた最後の晩餐の絵画をiPadでいろいろと見せてくれたので, ダビンチ以前の最後の晩餐とダビンチの『最後の晩餐』との構図や作画の意図の違いがよくわかりました.

ドゥオーモに戻る

チケットオフィスに戻って, ロッカーに預けた荷物を回収して, 地下鉄駅に向かって急ぎ足で移動しました. 『Get Your Guide』さんで予約した次のドゥオーモのツアー『ミラノ:大聖堂とドゥオーモのテラス入場券』の集合時間が12時40分とメールで通知がきていたためです. すでに12時25分でしたので, 15分でドゥオーモに戻らなくてはいけませんでした.

下見が効いたので, ロスなく地下鉄に乗ってドゥオーモに戻って 12時40分にドゥオーモ広場に戻りました.

しかし, ドゥオーモのテラスと見学のツアーの集合場所が判りませんでした. ドゥオーモ広場辺りに行けば見つかるかと考えていましたが, 午前中に入場できなかったからか, ものすごい人が広場に集まっていて, 見つけることは不可能と考えました. ドゥオーモの正面に回って, さらに正面から右手にある売店やチケット売り場に行き, さらにはリフトによる入場場所2カ所を回って, 階段での入り口まで1周しました. 直接入り口に行って, このチケットで入れるのかどうか聞いた方が早いと考えて, 入り口のオフィシャルに聞いたところ, スマホに保存したチケットで大丈夫との返事でした.

ドゥオーモのテラス(屋上)に上がる階段の入り口.
待ち時間はほぼありませんでした.

午前中に来たときには, テラスへの階段入り口は長蛇の列ができていたので, 電車の時間に間に合うかどうか心配しましたが, 12時50分の時点では, 行列は解消しており, 待ち時間はほぼありませんでした.

入り口でチケットのQRコードをスキャンされて, セキュリティチェックと荷物の確認(カバンの中を開けて見せる)後, 階段を昇りました. 途中で降りてくる人がいて, すれ違いましたが, 本来は一方通行のはずなのになぜ降りてくる人がいるのかと不思議に思いました.

テラスにそびえる黄金のマリア像.
残念ながら11年前に来たときと同じように今も工事中でした.

黄金のマリア像の台座やテラスの屋根の一部は, 11年前に来た時と同じように工事中の状態でした. 当然, 工事は終わっているのだろうと予想してきたので, 残念でした.

ミラノは快晴で, ミラノ市街ばかりでなく, 遠くにこれから向かうスイスアルプスの山並みも見えました.

この日のミラノは快晴で, テラスからはミラノ市街ばかりでなく, これから向かうスイスアルプスの山並みも遠くに見ることができました.

ドゥオーモの内部.
祭壇と信者のための座席が並んでいました.

15分ほどでテラスを降りて, ドゥオーモの内部に入りました. 見事な回廊と柱, ステンドグラス, モザイクの床を見て回りました. 11年前に来たときには, ドゥオーモ内部に売店があって, そこでノベルティをいろいろと売っていましたが, 今はなくなっていました. 外の売店に移動したのだと思いましたが, 今回は時間がないため, 売店には寄れませんでした.

足早に回って, 13時45分過ぎにドゥオーモを出ました. 時間がかなりタイトでしたが, 『最後の晩餐』とドゥオーモのテラスを妻に見せることができてホッとしました. 14時前に地下鉄に乗って, 14時過ぎにホテルに戻りました.

ミラノ中央駅の正面.
大きくて壮麗な駅舎でした.

預けていたスーツケース2個とスポーツバッグを引いて, ミラノ中央駅に向かいました. ホテルからは10分かかりませんでした.

ミラノ中央駅のカフェでいただいたトリュフ入りパニーニとビール.

予約した電車が15時10分ミラノ発だったので, 1時間弱時間ができたので, 昼食をとることにしました. ミラノ中央駅にフードコートがあると調べていたので, そこに行こうと駅の中を歩きましたが, 見つけられず(いったん駅から出なければいけなかった), 結局, 駅構内のカフェでいただくことにしました. トリュフ入りのパニーニとビールを飲みました. 空腹に美味しかったです.

イタリアの電車に乗るのは大変

14時55分の掲示板. 自分達が乗るバーゼル行きのEC64だけ, 出発ホームが空欄でした.

昼食を終えて, 15時前に掲示板で自分達が乗る電車の出発ホームを確認しましたが, 空欄で表示されていませんでした. 11年前にミラノから電車でボローニャに移動するときに, イタリアの電車は, ホームが直前に決まるので, 注意が必要なことは学習して知っていたので, それほど焦らないで, 掲示板を見続けていました. しかし, 15時を過ぎても表示が出ません.

15時2分を過ぎたところで, やっと1番ホームと掲示板に出ました. 1階から2階のプラットホームまで, 急いで荷物を引っ張って移動しました.

11年前には改札口がなかったので, 直接ホームに行けば間に合うと考えていましたが, なんと, 改札口ができていました. 改札では, まだ慣れていない乗客が多く, 改札を通れない人と駅員がやりあっていたり , 駅員がもういいから通れ通れとさけんでいたり, 混沌としていました. 自分のすぐ前の女の子も改札で詰まって, 先に通った母親に泣いて訴えていたりで, これは間に合わないかもと焦りました. すぐ隣の改札に横入りして,『Omio』という予約サイトで予約していたチケットのQRコードをスマホに出して, 改札を通りました. もう出発3分前でした.

バーゼル行きのEC64は, 1番ホーム出発でした.

よりによって, 1番ホームは改札から最も遠い左端の方だったので, 走りました. 乗る電車が7号車で, ホームの先(改札から離れた方)だったので, さらに走りました. すでに15時10分を回っていて, 自分達と同じようにホームを走っている人が何人もいました.

もう間に合わないかもと思ったところで, 7号車にたどり着いて, あわてて乗り込みました.

予約した席に行くと, 他のお客が座っていたので, 『ここを予約している』と告げると, どこかに行ってしまいました. イタリアの列車は, 予約席でもその席が空いていれば, 座って良いことになっています.

今回乗ったのは, 2等車でしたが, 快適でした.
空いていて, 向かい席はずっと空席でした.

荷物を置いて, ホッとしたところで, 座席に座りましたが, 今度は電車がなかなか発車しません. 結局, 20分遅れの15時半に発車しました.

その後は, ほぼ20分遅れで進み, 乗換え駅のブリーグ Brigには17時半すぎに到着しました.

乗換えのホームがない

ブリーグでは, 10分で接続する電車がありましたが, 荷物が大きくて移動がたいへんだったので, 1時間後の18時22分発の電車を予約していました. 結果的には, これが幸いしました. 電車が遅れたので, 10分後の電車には乗れなかったからです.

ブリーグ駅に降りたところ, エレベーターやエスカレーターは無く, 階段かスロープを使って移動します.
スキーを持ったり, スキーブーツで歩いている人が多いのには驚きました.

列車は9番線に停車しました. ブリーグ駅に降りると, スキーやスノボを持っている乗客がたくさんいて, いよいよスキーリゾートに近づいたと感じました. しかし, スキーをむき出しで持っていたり, スキーブーツで歩いている人が多いのにはビックリしました. 日本ではあり得ない光景です.

ブリーグ駅構内.
11-14番線はこちらと表記がありましたが, まっすぐ行くと出口でした.

乗換えのツェルマット行きの電車は, 14番線発なのですが, 駅の中には, 9番線までしかありませんでした. いったい14番線はどこにあるのか, 探しました.

いったん駅を出ました. 外は雪が積もっていて, 雪国に来たと感じました.

14番線の表記を探しましたが, 見当たらないので, 駅前で甘栗を売っていたオジさんに, 「14番線はどこにありますか?」と聞いたところ, 目の前の道路を渡って, まっすぐ行ったところと教えられました.

ブリーグ駅の構内案内図.
11, 12, 14番線は, 駅構内から出て, 道路を渡って所(上図左下)にありました.

引用元:Welcome to Brig station. SBB CFF FFS

駅から離れたところかと考えて, 道路を横断して, 歩いて行きましたが, アーケード街になっていて, プラットフォームらしきものが見当たりません. また, 駅に戻って, もう一度14番線への道を聞こうとしたところで, 左側に市電の駅のようなものがあるのに気づき, ここが, 11, 12, 14番線であることが判りました(西洋では, 13は忌み数なので, 13番線はなし(上図の左下参照)).

ホームの場所が判ったところで, 寒かったので, 駅舎に戻って, 中で待つことにしました.

有料トイレをおごってもらう

妻がトイレに行きたいというので, 『WC』の表記に沿って歩いて行くと, 有料のトイレがありました.

解錠しようと操作しますが, なかなか開きませんでした.

トイレは施錠されていて, 入り口右側に操作盤があり, ここでお金を払って解錠して入るシステムでした. 料金は1回1スイスフラン(約170円)でした. カードリーダーには, タッチ, 差し込み, スロットが装備されていました. ここにクレジットカードを当てたり, 差し込んだりしましたが, 反応しません. 自分のカードでも試してみましたが, やはり動かず, 2人でしばらくあれこれやっていましたが, 開けられませんでした. 注意書きとして, 「売店で解錠のカードを買って下さい」とあったので, 駅の売店でカードを買おうかと考えていたところ, おそらく地元の30歳代くらいのスラッとした男性が近づいてきて, 「どうしたの」と声を掛けてくれました. 「クレカが反応しない」というと, 持っていたスマホを当てて, 料金を支払って, 解錠してくれました. 慌てていたので, トイレのお金を払うのを忘れました(スイスフランは, 羽田で両替して持っていましたが, お札だけでした).

「旅行を楽しんで」とにこやかに去って行くスイスのスマートな男性の背中に「どうもありがとう」というのが精一杯でした.

その後, 用を足した妻に荷物を見てもらって, 自分でもう一度解錠を試みました. やはりクレカでは開けられませんでしたが, iPhoneのウォレットに登録したクレカを使ったところ, これにはすぐに反応しました(この後でも感じましたが, スイスの皆さんは, クレジットカードではなく, スマホに登録したクレカで支払っていることが多かったです).

駅のkioskでスイスビール500 mL缶を2本買いました.

14番線に泊まっているツェルマット行きの電車に乗りました.
周りは雪が積もっていて, 寒かったです.
荷物置き場は広く, 別にスキー置き場もありました.

18時10分に14番線ホームに移動しました. 電車は, 自分でドアの脇のボタンを押して乗るタイプでした. 改札はありませんでした. 切符は予約していましたが, 座席の指定はなく, 好きな席に座れました.

イタリアの鉄道と異なり, 時間通りに18時22分に発車しました.

日本から持ってきたじゃがりこをつまみにビールを飲みながらツェルマットを目指しました.

外は暗くてよく見えませんでしたが, 坂を登っていくのは判りました.

ツェルマット駅.
クリスマスの飾り付けがまだ残っていました.

予定通り, 19時50分にツェルマット駅に到着しました.

ツェルマットの駅前のメインストリートであるバーンホフ通り.
スイスチョコにのレダラッハ, スーパーマーケットcoop, その隣にモンベルツェルマット店が並んでいました.

ツェルマットの街中には雪は少ししかなく, 意外でした.

バーンホフ通りには, 高級ブランド店やお土産屋, レストランなどが並んでいました.

しょっちゅうグーグルストリートを使って下調べとしてツェルマットの町並みを見ていたせいか, あるいは, 10年前にスキーをしに訪れたオーストリアのキッツビュールに似ていたせいか, 初めて来たのに, あまり新鮮味を感じなかったのが残念でした.

ツェルマットの滞在ホテルは, ミラノのホテルと同様に『Booking.com』さんで予約した『Hotel Continental』という三つ星ホテルでした. 駅から160m程のごく近くであることと他のホテルよりも値段が大分お安いことで選びました. 他のホテルは, 2人6泊で, 80-200万円以上と高額でしたが, こちらのホテルは朝食付きで40万円程度とお安かったです.

ツェルマットで滞在した『ホテルコンチネンタル』さん
地階は『Shogun』さんという寿司レストランでした.
また, 地階にはスキーロッカーとスキーブーツの乾燥室がありました.
カジュアルなホテルで, レセプションは写真のようなデスクだけでした.
21時以降に到着するときには, 入り口にPINを入れて, 解錠して入るようにとメールいただいていましたが, 20時過ぎに到着しました.

ホテルのレセプションに着くと, 無人だったので, テーブルの上にあった電話で呼び出しました. すぐに, ホテルの方が来られて, チェックインしました. 宿泊代は, 『Booking.com』さんで事前に決済済みでした. 21時に施錠するので, 改めてドアのPINを教えてもらいました.

客室は広くはありませんでしたが, 清潔で, 快適に滞在できました.
冷蔵庫がないホテルもあるとのことでしたが, 小型冷蔵庫がありました.
湯沸かしポット, ワイングラス, コーヒーカップ, インスタントコーヒーとお茶, イスとテーブル, 壁掛けテレビが備えられていました.
ホテル内は, 客室はもちろん廊下も暖房が行き届いていて, 寒い場所はどこもありませんでした.

ホテルは4階建てで, 宿泊したのは4階の部屋でした. 客室は広くはありませんでしたが, 清潔で, 必要なものはあらかた揃っていました. 無料Wi-Fiも速くて, インターネットを快適に使用できました.

トイレと風呂と洗面台. バスタブがあるのがありがたかったです.
水勢は強く, すぐに貯まりました.
ボディソープは備え付けでしたが, シャンプーは置いてなかったので, 日本から持って行ったものを使いました.
洗濯物を干せるスチームパイプとハンガーもありました.
ドライヤーは備え付けでした.

浴室はトイレと一緒でした. バスタブは期待していなかったのですが, 脚を伸ばして入ることができるくらいの長さがあって, 助かりました. トイレやシャワーの水勢は強く, 問題ありませんでした. バスタブの上に洗濯紐を張り巡らせて, 早速洗濯しました.

窓の外にはベランダあって, イスとテーブルが置いてありました.
マウンテンビューとリクエストしていましたが, 暗くてよくわかりませんでした.

窓の外は, ツェルマットの街が少し見えて, 空き地には15 cmくらい雪が積もっていました.

室内の衣装棚に服をしまって, 洗濯を終えた後に, 夕食がてら街に探索に出るつもりでしたが, ミラノでいろいろあったので, 疲れてしまって, 夕食には出かけないことになりました. 入浴後, 10時前に寝てしまいました.

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