大腿骨近位部(頚部)骨折についての医学的解説や研究論文を紹介します
骨梁構造の発見(von Meyer, 1867年)-パリ エッフェル塔への応用-
Georg Hermann von Meyer先生引用元 Skedros JG, Brand RA. Biographical Sketch Georg Hermann von Meyer (1815–1892). Clin Orthop ...
非転位型の大腿骨頚部骨折は手術をしなくても治るのでしょうか?
大腿骨頚部骨折のうち, 私が経験したような骨折した部分がズレていない非転位型(Garden stage IまたはII)であれば, 手術をしなくても, 安静を保っていれば(手術しない治療法のことを, 『保存治療』や『保存療法』といいます), ...
大腿骨頚部骨折を固定する手術では, どの器械を使うのがよいでしょうか?
大腿骨頚部骨折を固定する器械現在, 大腿骨頚部骨折を固定するための手術に使われている器械には,1. 海綿骨用の中空ネジ(キャニュレイテッドキャンセラススクリュー cannulated cancellous screw: 略してCCS, また...
非転位型大腿骨頚部骨折に対する保存療法の治療成績について(下赤, 1993年)
東京都多摩老人医療センター(論文発表当時, 現 東京都立多摩北部医療センター)整形外科の下赤隆先生は, 大腿骨頚部骨折に対する保存治療(手術を行わないで治す治療)の治療成績を調べた研究論文(下赤. 大腿骨頸部内側骨折の保存的治療. 整形外科...
大腿骨頚部骨折後の整復位の指標(Garden alignment index)について(原著論文より, 1971年)
大腿骨頚部骨折のGarden分類を提唱したイギリスの整形外科医であるGarden先生(Robert Symon Garden, 1910-1982)は, 1971年に大腿骨頚部骨折の単純X線写真の画像所見を元に, 大腿骨頚部骨折後の整復位の...
大腿骨頭の組織学的所見に基づく大腿骨頚部骨折の分類(橋本の分類, 1982年)
東北大学医学部整形外科学教室(論文発表時)の橋本昌美先生は, 大腿骨頚部骨折に対する人工骨頭挿入手術の際に摘出した大腿骨頭の組織学的な検討を基本に, Garden分類と摘出骨頭の軟X線像を参照して, 大腿骨頚部骨折をtype IからIVまで...
どれくらいの力が加わると大腿骨頚部は骨折するのでしょうか?
大腿骨頚部が骨折しうる外力大腿骨頚部に, どれくらいの力が加わると大腿骨頚部は骨折するのでしょうか.ここでは, 大腿骨頚部骨折の生体力学についてドイツのムルナウにあるムルナウ医療救急クリニック生体力学研究所のAugat先生がまとめた総説論文...
大腿骨頚部骨折の手術後, いつから体重をかけ始めるのがいいのでしょうか?(すぐ?4週後?6週後?12週後?)
手術後に体重をかけ始める時期の基準が定まっていない大腿骨頚部骨折に対して, Femoral Neck Systemを使って骨をつなげる手術を行った後, どれくらい経ってから体重をかけていいのかを調べましたが, 明確な基準は見つけられていませ...
大腿骨頚部骨折の分類(ガイドラインより, 2021年)
『大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン2021 改訂第3版』では, 『大腿骨頚部骨折の分類は, Garden stageを用いるのが一般的であった.』と過去形で記載されています.ここでは, Garden分類を理解するために, 骨梁の説明を...
大腿骨頚部骨折のGarden分類について(原著論文より, 1961年)
イギリスの整形外科医であるRobert Symon Garden先生(1910-1982)は, 1961年に大腿骨頚部骨折を単純X線写真の画像所見を元にstage IからIVまでの4つのステージに分類して, その手術治療成績を研究した論文(...