午前の病院での仕事と環軸椎関節亜脱臼の患者
今朝は薄曇りの朝でした. 気温も26 ℃ありましたが, 湿度が低くて爽やかな気候でした.
8時前に病棟に上がって, 昨日後輩医師の執刀で手術が行われた患者さん二人(両側変形性膝関節症に対する両側同時人工膝関節全置換術, 前十字靭帯損傷に対する関節鏡下前十字靭帯再建術)の経過を確認しました. お二方とも問題なく経過されて, 朝食を召し上がっていらっしゃいました.
8時から後輩医師と一緒に朝の病棟回診を行いました.
8時半から講堂に集まって, 来週予定している手術のカンファランスを行いました.
9時前に外来に降りて, 37人の患者さんの診療を行いました. 途中で, 脳外科に入院している歩行障害の高齢の患者さんの診療依頼があり, 外来に来ていただきました. 3日前から両脚に力が入らない感じがあり, 歩けなくなったため, 一昨日脳外科を受診していました. 頭部MRIでは異常を認めなかったものの, 経過観察目的に入院していました. 入院後, 両腕や手の脱力も訴えるようになっていました.
診察室には, 車イスに載ってこられました. 両脚の筋力を検査すると, 軽度の低下にとどまりましたが, 筋肉のこわばりがあって脚を上手く動かせない麻痺(痙性麻痺)があると判断しました. 脊髄の異常を疑いました. 両腕から手にかけて, 手先の方に強い運動麻痺を認めました. 以上の所見から, 頚部の脊髄(頚髄)の異常と判断しました. 頚椎のX線写真とMRIを撮像するようにオーダーしました.

環椎は, その名の通り輪っかのような環状構造をしていて, 軸椎の歯状突起(試乗突起, Odontoid processs)を軸として, その周りを回るように動きます.

第1頚椎(環椎)の前方(前弓)と第2頚椎の歯突起の間は通常3mm未満です(a).
頚椎を曲げる(下を向く)と, 環椎と歯突起の間が6mmに開大します(b).
環軸椎関節の不安定性がある状態(亜脱臼)と診断されます.

靱帯が断裂した状態では, 前弓と歯状突起の間が開大しており, その分歯状突起と環椎の後方(後弓 Posterior arch)の距離が縮まって, 脊髄の通り道(脊柱管)が狭くなります.
頚椎のX線写真を確認したところ, 首を曲げた(下を向いた)ときに第1頚椎(環椎かんつい)の後方(後弓こうきゅう)と第2頚椎(軸椎じくつい)の前方の骨(歯突起)の間が狭くなって, 頚髄の通り道が狭くなることがわかりました. またMRIでは, 同部位で頚髄が圧迫されていました. 環軸椎間関節亜脱臼による頸髄症と診断しました.
頚部の安静のために, 頚椎カラーを装着しました. 手術が必要な状態と判断して, 脊椎外科専門医に紹介することにしました.
午後の病院での仕事
13時半から大腿骨転子部骨折に対する手術が後輩医師の執刀で行われるため, 手術部に移動しました.
14時前から手術に助手として参加して, 予定通りに1時間ほどで終了しました.
15時に自分の部屋に戻ってランチを摂りました.
16時から病棟看護師, リハビリスタッフ, 社会福祉士と一緒に病棟回診を行いました.
17時前に病院を出ました. 外に出ると, 小雨が降っていました.
旅行の準備
明日は, 亡くなった叔父の納骨があるので, 新潟県上越市に行く予定です. 納骨が14時からで, その後叔母の務めているホテルに親戚で集まることになっています.
来週のレースの練習のために, 自転車を持っていて, 空き時間に走ることにしました. 自転車のホイールとブレーキを交換して, チェーンにオイル(ルブ)を注しました.
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