手術日+281日目 2024/12/5(木)

午前の病院での仕事

今朝は, 外に出ると, 寒さを感じました. 曇空でしたが, 雲の隙間からは青空も望めました. 気温は, 車の外気温モニターで3 ℃でしたが, フロントガラスは凍ってはいませんでした.

今晩は, 泊まりのため, 着替え等を持参しました.

8時から後輩医師と一緒に朝の病棟回診を行いました. 昨日手術が行われた患者さんは, 痛みを訴えられていましたが, お元気そうで, 朝食を摂られていました.

8時半に外来に降りて, 午前中は34人の患者さんの診療を行いました. 予約のない患者さんは1人だけでしたので, 予約時間通りに進んで, 12時過ぎに終わりました.

自分の部屋に戻ってランチを摂りました.

午後の病院での仕事

14時に外来に戻って, 午後は4人の患者さんの診療を行いました. そのうち2人は, 新規に紹介で来られた患者さんでした.

お一人は, 今日MRIを撮像して, 画像診断することにしました. もうお一人は, これまで他のクリニックで治療されていたが, なかなか良くならないという理由で紹介されたのですが, これまで処方された薬を最初からお薬手帳で確認したところ, 処方されていない治療薬があったので, まずはそれを処方してみて, 効果を確かめることにしました.

16時半に病棟に上がって, 夕方の病棟回診を行いました. 後輩医師は, 昨日当直で今日の午後は休みになっていたり, 体調不良であったりでしたので, 私独りでした. 入院患者さんは72人, 自分が主治医となっているのは34人でした.

回診後, 外来に降りて, MRIを撮像した患者さんの画像を確認しました. すぐに手術が必要な病変ではなかったので, 紹介元のクリニックで治療してもらうように, 今日撮像したMRIのコピーと紹介状の返事を持って, 戻っていただくことにしました.

夜勤の看護師さんから電話が入って, これから救急車が2台来ますと告げられました.

夜勤:救急車1・2台目-腰椎骨折の急患と骨盤骨折の急患

17時過ぎに, 救急車が2台同時にやってきました.

1台は, 夕方, 仕事中に荷台から足を踏み外して後方に墜落してから腰痛のため歩けなくなった後期高齢者の患者さんでした.

もう1台は, 掃き掃除中に転倒してから殿部痛のために動けなくなった後期高齢者の患者さんでした.

救急外来に着くと, 腰痛の患者さんは, 車いすに座っていました. 救急隊員から収容時の様子を聞いて, 引き継ぎました. 腰の骨(腰椎)のうち, 4番目(第4葉椎)を圧すと軽い痛みがあったので, 腰椎の骨折を疑って, 腰椎のX線写真を撮像することにしました.

殿部痛の患者さんは, ストレッチャーの上で寝ていました. 脚の付け根の内側を圧すと強い痛みがあったので, 骨盤の骨折を疑って, 骨盤のX線写真を撮像することにしました.

腰椎のX線写真では, 明らかな骨折はありませんでしたが, ほんのわずかに第4腰椎の前方の一部分がふくらんでいるように見えました. 労災となるので, 正確に診断するために, MRIを撮像することにしました.

骨盤の骨の各部名称のイラスト.

骨盤のX線写真では, 骨盤の前方の骨(恥骨ちこつ, 上図の青の部分)が骨折していたので, 骨盤後方の骨(仙骨sんこつや腸骨ちょうこつ)にも骨折がないかを確認するために, CTを撮ることにしました.

腰椎のMRIでは, 第4腰椎の色が変化していたので, 第4腰椎の椎体骨折と診断しました. 患者さんに入院して治療するか, 自宅で安静をとるかを聞いたところ, 帰宅したいとのご希望だったので, 鎮痛薬を処方して帰っていただきました.

一方, 骨盤のCTの結果, 仙骨や腸骨の後方部分には骨折は認められませんでした. Rommens & Hofmann分類のType I Aの骨盤骨折と診断しました. 痛みのために動けないので, 入院していただくことにしました.

救急車が2台重なりましたが, 同時進行したおかげで, 1時間あまりで診療を終えました.

夜勤:救急車3台目-自動車自損事故の急患

18時半に救急隊から連絡があり, 軽自動車運転中に居眠りをしてしまって, 電柱に衝突した乗員親子の収容要請がありました.

15分ほどで3台目の救急車が到着しました. 小学生とその母親の親子でした. お二人とも歩けました.

小学生のこどもは, 首と胸の痛みがあり, 診察したところ, 大きな問題はなさそうでしたが, 念のため, 首の骨(頚椎)のX線写真を撮像することにしました.

母親の方は, 胸の痛みがあり, 胸の前方中央の骨(胸骨きょうこつ)を圧すと痛みを訴えたため, 胸部CTを撮像することにしました.

シートベルトによる胸骨骨折のCT画像.
通常の輪切り(水平断すいへいだん)のCT画像では, 胸骨の骨折を見逃してしまうため, 縦断面(矢状断しじょうだん)や骨表面の3-D画像を再構築して見る必要があります.

引用元:Kim HW. Traumatic Sternal fracture: Incidence, causes, and CT features. J Korean Soc Radiol. 2015. 72.

こどもさんの頚椎X線写真も, 母親の胸部CTも異常がなかったため, 鎮痛薬を処方して帰宅していただきました.

夜勤:救急車4台目-交通事故で大腿骨頚部骨折の急患

医局の部屋に戻って, 19時半前から夕食をいただいていたところ, 救急隊から歩行中にクルマに衝突された患者の収容依頼があったと電話がありました. 20分ほどで到着するとのことだったので, 急いで食事を摂りました.

20時過ぎに救急車が到着したとの連絡があり, 救急外来に戻りました.

40歳代の患者さんで, ふとももの痛みを訴えていらっしゃいました. 脚が短縮していたので, 股関節脱臼や大腿骨頚部骨折を疑いました. X線写真を撮像したところ, 大腿骨頚部骨折の転位型でした.

後日, 手術による治療が必要なことを説明して, 入院していただきました. 入院時のオーダーや指示を入力して, 21時過ぎまでかかりました.

このハイペースが続くときついなと感じましたが, 4台目の救急車の後は, 平穏に過ぎ, 2時前に寝ました.

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