午前の病院での仕事と多発肋骨骨折の患者
今朝は厚い雲に覆われた空.
天気予報は雨でした.
8時前に病棟へ上がり, 朝の回診.
多発外傷で入院中の超高齢患者さんが嘔吐し, 吐物に血液が混じっているとの報告がありました.
ストレス潰瘍を疑い, 絶食とし, 必要な検査をオーダー.
緊急内視鏡検査を消化器内科に依頼しました.
昨日手術した骨腫瘍の中学生は, 痛みもなく, 創部からの出血も認めず, 午後に退院することになりました.
8時半過ぎに外来へ.
午前中は27人の患者さんを診療.
その中に, 一昨日転倒して肋骨骨折を受傷した前期高齢者の方が来院されました.
痛みが強く, 昨日は他院の救急外来を受診されたものの, 当院がかかりつけということで, 入院加療を希望されての受診でした.
基礎疾患としてパーキンソン病があり, 当院脳神経内科に通院中で, 訪問看護サービスも利用されていました.
肺挫傷の部分では, 本来黒く写る肺が, 出血によって灰色に変化しています.
持参されたCTを確認すると, 肋骨が3本骨折して, 肺内出血を伴う肺挫傷の所見.
肺挫傷の悪化がないかを確認するため, 改めてCTを撮像するようオーダーし, 併せて骨粗鬆症の評価も行うことにしました.
パーキンソン病は, 骨粗鬆症を合併しやすいからです.
結果, 肺挫傷は悪化なく, むしろ改善傾向.
一方, 骨密度測定では若年成人比50％台と, 重症の骨粗鬆症を合併していることが判明しました.
入院治療とし, 入院前検査を入力しました.
12時過ぎに午前の外来診療を終了.
引き続き, 午後に母指バネ指（狭窄性腱鞘炎）の手術を予定している前期高齢患者さんに, 麻酔と手術について説明.
12時半過ぎ, 自分の部屋に戻ってランチを摂りました.
午後の病院での仕事
13時半に手術部へ移動.
皮膚切開（a）と腱鞘を切開した後に皮膚の外に引き出した屈筋腱（b）.
母指バネ指に対する腱鞘切開術を執刀.
皮膚切開後, 狭窄した腱鞘を切開し, 屈筋腱の滑走を確認.
予定通り20分で手術は終了しました.
その後、外来に戻ると, 自宅で階段から転落し頭部を打撲したため脳外科受診目的で救急搬送された超高齢患者さんについて,
「指もケガしているので診てほしい」
と外来看護師さんから要請がありました.
診察すると, 環指背側の皮膚が裂けて, 腱が露出している状態（上図A参照）.
高齢による皮膚の萎縮が背景にあるスキンティアで, 皮膚はズタズタでした.
幸い腱断裂はなく, 裂けた皮膚を可能な限り寄せて縫合（上図B参照）.
ただし, 血行障害による皮膚壊疽のリスクが高いため, 明日も状態を確認するよう予約.
もし皮膚壊死を生じた場合には, ブタ由来コラーゲンの人工真皮で被覆し, 皮膚再生を待つ方針としました（上図D参照）.
16時半から夕方の病棟回診.
朝, 消化管出血が疑われた患者さんは, 内視鏡検査の結果, 異常が認められず.
夕食から再開していただくことになりました.
入院患者さんは73人, そのうち33人を主治医として担当しています.
クリスマスイブ
帰宅後, ストレッチと筋トレをじっくり30分.
体をほぐしていくうちに, じんわりと汗をかきました.
クリスマスイブのディナーは, ハンバーグステーキ.
今日もシャンパーニュをいただきましたが, また割るといけないので, 先日買ったバカラのグラスは封印して, 別のグラスを使いました.
食後は, クリスマスケーキ.
外は, 天気予報通りの雨.
靜かなクリスマスイブでした.
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