手術日+574日目 2025/9/24(水)(人手不足)

午前の病院での仕事

朝の空気がすっかり冷たくなり, 気温は15 ℃ほど.
クルマのフロントガラスにはうっすらと朝露がついていました.

休み明けの月曜日. 少し早めに出勤しようと, いつもより20分早く家を出ました.

7時半すぎ, 病棟に上がって電子カルテを開く.
100歳近い大腿骨頚部骨折の患者さんが, 昨日から38℃台の発熱.
酸素投与中でも血液中の酸素飽和度は90 %台前半にしか上がらず.
肺炎だろうと考えて, すぐに検査をオーダーしました.
ほかにも骨盤骨折と大腿骨頚部骨折の超高齢患者さんが新規に入院していました.

8時すぎからは後輩医師とともに朝の病棟回診.
新型コロナの患者は, ようやく病棟から解消していました.

8時半すぎに外来へ.
午前中は29人を診察.
他科に入院中の高齢患者が2人, 骨折疑いで紹介されました.

1人は歩行困難でMRIまで撮像したものの, 幸い骨折はなく打撲のみ.
もう1人は膝蓋骨骨折.
膝関節を伸展位で装具で固定し, 治癒を待つ方針にしました.

11時半には午後の手術を予定している患者さんへ, 麻酔と手術の説明.

朝オーダーした検査結果が届き, 予想どおり肺炎でした.
抗菌薬を入力し, 酸素投与量を上げてもSpO₂は改善せず.
おそらく今夜か明日が峠だろうと家族に電話で状況を伝えました.

13時過ぎ, 自室に戻り, ようやく昼食を摂りました.

午後の病院での仕事

13時半に手術部へ.
日帰り手術を予定通り20分で終えました.

14時からは夏休み中に滞っていた仕事を整理.

16時半, 再び病棟へ上がって, 後輩医師と一緒に夕方の病棟回診を行いました.
入院患者は66人, そのうち35人が自分の担当です.
回診中, 肺炎の患者さんの血中酸素飽和度が80 %台に低下しており, 今晩か明日には亡くなると予想しました.

17時からは, 院長・事務長・副院長・看護師長らと経営会議.
8月は辛うじて黒字を確保しました.
4〜6月は病院が始まって以来初めて経常収支が3カ月連続で赤字でしたが, 7月からは黒字に転換しています.
それでも年間収支はまだ赤字で, さらに頑張らないといけません.

夜の事務作業

18時過ぎに病院を出て外の事務所へ.
後輩医師と行き会って, 大学のスキー部で一緒だった同級生が離婚するかもというウワサを聞きました. 奥様もスキー部の後輩で, 学生時代から付き合って結婚したので, 俄には信じられませんでした.

19時半に電話が鳴って, 肺炎の超高齢患者さんが心肺停止したとの連絡がありました.

事務作業を切り上げて, 病院に戻りました.

看取り

20時過ぎ, 病室に入るとご家族がすでに揃っていました.
静かに死亡確認を行い, 死亡時刻を伝えました.
「手術をしてもらって, 痛みがなくなったのがありがたかったです」
そう言っていただき, 胸が少し熱くなりました。

死亡診断書を作成し, 葬儀会社の到着を待ちます.
予定では1時間後.
自分の部屋でブログ記事を書きながら待っていましたが, なかなか連絡がありません. 結局, 電話が鳴ったのは, 22時半前で, 2時間半近く待ちました.

葬儀会社のスタッフの素材写真.

葬儀会社の方は一人で来られ, 霊安室でご遺体を引き渡しました.
これまで担当者が一人ということはなく, 人手不足がここにも及んでいるのかと感じました.

23時前に帰宅.
遅い夕食をとりながら, 家人に今日の出来事を話しました.
近い将来, 外国人スタッフが夜中にご遺体を迎えに来る時代になるかもしれません.

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