午前の病院での仕事
昨晩, 小雨が降ったようで, 外に出ると地面は濡れていました. 今日も30 ℃以上の真夏日が予想されていました.
8時前に病棟に上がって, 昨日後輩医師の執刀で手術が行われた患者さん2人(膝関節外側半月板断裂に対する関節鏡下半月板縫合術が行われた壮年, 変形性膝関節症に対する脛骨近位骨切り術の中高年)の経過を確認しました. お二人とも問題なく経過されたいました.
また, 昨日急遽入院した上腕骨顆上骨折の中学生も痛みは軽く, 眠れたとのことでした.
8時から後輩医師と一緒に朝の病棟回診を行いました. 新型コロナに感染した患者さんは, 7日間が経過して, 隔離が解除されていました.
8時半に外来に降りて, 25人の患者さんの診療を行いました. 11時過ぎに, 午後に日帰りの手術を行う患者さんが来られたので, 麻酔と手術の説明を行いました. 引き続き, 病棟に上がって, 昨日入院した上腕骨顆上骨折の中学生の親御さんに, 手術の説明を行いました.
12時半から日帰り手術があるので, 急いで自分の部屋に戻って, 5分でランチを摂りました.
午後の病院での仕事と上腕骨顆上骨折の手術
12時半前に手術部に移動して, 日帰り手術を執刀しました. すねの皮膚のすぐ下を走行する感覚神経に発生した神経の良性腫瘍(神経腫症しんけいしょうしゅ)を摘出する手術でした. 予定通り, 20分ほどで終了しました.

横向きあるいはうつ伏せに寝て, 整復用枕を使って肘関節を曲げて整復する方法(A)と仰向けに寝て, 肘の下にクッションを入れて肘関節を曲げるように持ち上げるようにしながら整復する方法(B)があります.
ズレが戻らなかった場合には, 皮膚を切開して骨折部を展開して戻すことも可能なように, 当科では横向きでの整復を行っています.

引き続き, 13時半から上腕骨顆上骨折の中学生の手術が始まりました. 後輩医師が腕を引っ張って, ズレている骨を戻そうとしましたが, なかなか戻りませんでした.
選手交代して, 私が整復することになりました. コツとしては, 力任せに引っ張るのではなく, 数分間同じような力で引っ張り続けて, 緊張したり短縮したりでこわばった筋肉を十分に伸ばしたところで整復することです. 5分ほど腕をじっくりと引っ張り続けてから, ズレを戻すと, 無事に元の位置に戻すことができました. 骨がズレないように腕を手で保持している間に, 後輩医師に金属製の針金(鋼線)を皮膚から骨にドリルで貫通してもらいました.

内側上顆の後方には黄色い線で示されている尺骨神経が走行しているので, 内側上顆から鋼線を上腕骨のやや前方に向けて刺し込むか(A), 内側上顆よりも前野屈筋回内筋群が骨に付着している部分から上腕骨に沿って刺し込むか(B)になります.

外側(上腕骨内側上顆)から2本, 内側(上腕骨内側上顆)から2本の鋼線を刺し込みました. 上腕骨内側上顆側は, 骨のすぐ後方を尺骨神経が走行しているので, 神経を傷つけないために, 皮膚を2 cmほど切開して, 骨を露出してから鋼線を刺し込みました.
1時間ほどで無事に終了しました. 骨を元の位置に戻して, それを保持するのに手指の力を使いきったので, 手がプルプルになりました.
15時半前に病棟に上がって, 親御さんに手術後のX線写真のコピーを渡して, 無事に終了したことを説明しました. 早ければ明日の午後に退院可能で, 退院後は隣の市で開業している後輩医師の整形外科クリニックに紹介できることを告げると, 住居からそばで, 先月も診てもらったとのことでした.
紹介状を作成して, X線写真の画像出力のオーダーを電子カルテに入力しました.
16時半から後輩医師と一緒に夕方の病棟回診を行いました. 入院冠者さんは77人, 自分が主治医となっているのは36人でした.
17時過ぎに病院を出ました. 日中の暑さがまだ残っていました.
夏の終わり
帰宅後, エアロバイクを1時間弱漕ぎました. 汗だくになり, すぐに入浴しました.

ついに30 ℃を超える日はなくなるようです.
入浴後, 明日の天気予報を見たところ, 雨の予報で気温は30 ℃に届かないようです. 2週間予報を見ると, 明日以降はもう30 ℃を超えることはないとのことなので, 今年の夏は今日でやっと終わったと感じました. 「暑さ寒さも彼岸まで」という慣用句通りです.
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