午前の病院での仕事
朝から快晴でした. 今日も高気温の予報でした.
先週の金曜日の夜と昨日の夜は, 当院が整形外科の輪番当番でした.
8時前に病棟に上がると, 新規の患者さんが4人(急性腰痛の高齢の患者さん, 全身打撲と記憶喪失(一過性健忘)の高齢の患者さん, 大腿骨転子部骨折の超高齢の患者さん, 大腿骨骨幹部骨折の高齢の患者さん)でした.
8時から後輩医師と一緒に朝の病棟回診を行いました. 急性腰痛の患者さんは, 認知症があって, 腰痛の訴えも無く, 部屋の中を歩き回っていたので, 今日退院することになりました. また, 全身打撲の患者さんは, どこも痛く成さそうで, 今日中に脳外科で診てもらって, 問題が無ければ帰れそうでした. 大腿骨転子部骨折の患者さんは, 100歳近くで, ご家族に手術するか, しないかを判断してもらうことになりました. 大腿骨骨幹部骨折の患者さんは, 今週中に手術を行うことにしました.
8時半に講堂に集まって, 朝礼と幹部ミーティングを行いました.
9時前に外来に降りて, 8人の患者さんの診療を行いました. 新規の患者さんが2人, 紹介で受診されました. お一人は, 当科外来で経過を観察することに, もうお一人は, MRIを撮像して診断することにしました.
大腿骨骨幹部骨折の患者さんの手術を何時行うか, 手術部, 麻酔科と相談して, 金曜日に予定しました. 手術器械の手配を行ったり, 手術前の検査と指示を電子カルテに入力しました.
100歳近い超高齢の患者さんが, 1週間前から膀胱炎を生じて, 連日38℃台の発熱が続いているため, 抗菌薬を投与していましたがなかなか改善しませんでした. 昨日から血中酸素飽和度も低下しているため, 胸のX線写真を撮像したところ, 肺炎も生じていました. 抗菌薬を追加して, 治療を強化することにしました.
MRIを撮像した患者さんにMRIの結果を説明しました. 手の指を伸ばす腱から生じた腱滑膜巨細胞腫(けんかつまくきょさいぼうしゅ)という名前の良性の滑膜性軟部腫瘍と診断しました. 一部が手の甲の骨(中手骨ちゅうしゅこつ)に食い込んでいたので, 放置しないで手術での治療を勧めました.
13時半に自分の部屋に戻ってランチを摂りました.
午後の病院での仕事と橈骨遠位骨端線損傷の臨時手術
昨日の夜, 救急外来を受診された橈骨遠位骨端線損傷の中学生の患者さんが午前中に再度受診されました.

引用元:Salter RB. Harris WR. Injuries involving the epiphyseal plate. J Bone Joint Surg Am. 1963. 45.
骨端線とは, 小児や成長期の骨に認められる成長軟骨のことで, X線写真では透けて線状に見えることからそう呼ばれています. 力学的に弱い部分であるため, 外力によって骨端線に強い負荷がかかると離開したり, 割れたりします. この患者さんは, 橈骨の手首に近い部分(遠位)の骨端線の損傷で, 骨端線損傷の分類であるSalter-Harris分類では, Type IIでした(上図FIG.19, 20-A参照)。
昨晩, 後輩医師がズレた骨を元の位置に戻して, ギプス副子をあてがって固定していましたが, 本日撮像したX線写真でまたズレてしまっていたので, 急遽入院していただき, 臨時で手術を行うことになりました.
元々, 土曜日の日中に骨折して, 整形外科を標榜(看板に診療科として記載)している整形科医ではない医師が営んでいる某クリニックを受診されていました. この時点で骨折した部分がズレていましたが, ズレた状態のまま副子で固定されて帰されました.
昨日の夜になって, 痛みがひどいため, 当院の救急外来を受診しました. 手首が曲がった状態で, 皮膚もとても腫れていたので, 後輩医師が処置しました. 安静目的に入院を勧めていたのですが, 帰ると言い張って, 帰宅されました.
14時半過ぎに手術が始まりますと手術部から電話が来たので, 手術部に移動しました.
昨日夜勤だった後輩医師の執刀で手術が開始されました. 本来は, 夜勤明けの今日の午後は休みでしたが, 行きがかり上, 居残りで手術することになったのです.

鋼線を2本骨に貫通させて, 骨折部を固定します.
骨折から大分時間が経っているのと腫れが強いために, 引っ張って, 圧しただけでは骨折した骨が元の位置に戻らないため, 皮膚を切開して, 骨折した骨を直接操作して, 元の位置に戻すことになりました. 金属製の針金(鋼線こうせん)を骨に貫通させて, 骨折部を固定しました. 1時間ほどかかりました.
16時に先に病棟に上がって, 入院患者さんに処方や注射の指示を出しました.
16時半になっても後輩医師が病棟に上がってこなかったため, 独りで夕方の病棟回診を行いました. 入院患者さんは75人, 自分が主治医となっているのは30人でした.

17時に病院の外に出ると, 未だ陽射しが強くて, 暑い空気が感じられました. クルマの外気温モニターでは, 35 ℃でした.
トレーニング
家に帰ると, 今週末の自転車レースの駐車証が届いていました. モチベーションが上がって, 1時間弱エアロバイクを漕ぎましたが, 汗だくになりました.
そのまま庭に出て, スプリンクラーで庭木と芝生に水を撒きました. 水がかかって, 濡れましたが, 運動後なのでむしろ爽やかでした.
30分ほど水撒きした後, シャワーを浴びて, さっぱりしました.
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