午前の病院での仕事
今朝は, 厚い雲で空が覆われていました. 天気予報では, 午後から雨の予報でした.
病院の駐車場に到着後, 傘を持って自分の部屋に向かいました.
8時から後輩医師と一緒に朝の病棟回診を行いました.
8時半から抄読会がありました. 今日は, 最近増加している感染症に対するワクチン接種の論文でした.
9時前に外来に降りて, 37人の患者さんの診療を行いました. 12時には終了しましたが, 終了間際に骨粗鬆症で治療中の高齢の患者さんが2週間前に自宅で転倒してから腰痛があり, 今日から動けなくなったとの連絡がありました. 救急車で行くので, 診察してもらいたいというので, 受けることにしました.
12時過ぎに救急車が到着しました. パーキンソン病で脳神経内科でも治療中でした. 腰を圧すと, すべて痛いとおっしゃるので, 痛みの部位が特定できず, 腰椎のX線写真の他にMRIを撮像することにしました.
MRIが撮像されるまで時間があったので, 自分の部屋に戻ってランチを摂りました.
午後の病院での仕事とリバース型人工肩関節全置換術
12時過ぎから後輩医師の執刀で, 肩関節腱板断裂の手術があったので, 昼食を10分で済ませて, 手術部に向かいました.
手術室に入ると, すでに終盤で, 腕の骨にアンカーという器械を打ち込んで, 切れた腱板を縫着するところでした.
問題なく進行しているのを確認して, 外来に戻りました.
撮像されたX線写真には異常はなく, MRIでも骨折は認めませんでした. 腰痛症と診断して, 鎮痛薬を処方して帰っていただくようにしました.
また, 手術室に戻って, 肩関節脱臼骨折（上腕骨近位部4パート骨折）の高齢患者さんのリバース型人工肩関節置換術を見守ることにしました. 脱臼骨折してから, コントロール不良の糖尿病の血糖を下げるのに時間がかかり, また, 後輩医師の予定（この人工肩関節手術は, 骨折や腱板断裂の手術を経験した上で研修会を受講して学会から認定された医師しか実施できません）もあったので, 受傷から3週間が経過していました. 骨折した部分に癒着が生じていて, 上腕骨の先端部（骨頭）を摘出するのに時間がかかりました.
A 上腕骨ソケット（またはステム）, B 上腕骨ライナー, C グレノスフィア, D ベースプレート, E 周囲ネジ.
今回私用した人工肩関節は, イタリアのenovis社（旧Lima社）の『SMR® Riverse』という器械でした. 通常は, 肩甲骨側のグレノスフィア（上記C）は金属製で, 上腕骨側のライナー（上記B）はポリエチレン樹脂製ですが, SMR® Riverseではグレノスフィアをポリエチレン樹脂製, ライナーを金属製を選択可能となっています.
肩甲骨側のグレノスフィアが樹脂製なので, ベースプレートが透けて見えます.
上腕骨頭の摘出後は, 順調に進んで, 2時間ほどで予定通りに終了しました. これで, 肩関節の機能の回復が見込まれます.
手術中に, 先ほど診察して腰痛症の患者さんのご家族が入院加療を希望されているとの電話が来たので, 入院前の検査のオーダーを電子カルテに入力しました.
17時過ぎに手術が終わったので, 病棟に上がりました. 今日は, 手術が長引いたため, 夕方の病棟回診は後輩医師に任せました.
18時半過ぎに病院を出ました. 日中雨が降ったようで, 地面は濡れていましたが, 雨は上がっていました.
晩 酌
懸案だった肩関節脱臼骨折の患者さんの手術が無事に終わったので, 夕食時には, 祝杯として日本酒を飲みました. 宮城県栗原市の萩野酒造さんの『萩の鶴の純米吟醸 別仕込』でした. ほんのりと甘みがあるものの, スッキリとした飲み口の食中酒にぴったりのお酒でした.
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