手術日+455日目 2025/5/28(水)(骨盤の脆弱性骨折)

午前の病院での仕事

今朝は青空が広がって, 爽やかな天気でした. しかし, 朝の気温は, 19 ℃と低めでした.

8時前に病棟に上がって, 昨日手術が行われた2人の入院患者さん(膝関節前十字靭帯再建術後の靱帯固定器械の抜去, 変形性膝関節症に対する人工膝関節全置換術)の経過を確認しましたが, お二人とも問題なく過ごされていました.

8時から後輩医師と一緒に朝の病棟回診を行いました.

8時半に外来に降りました. 先々週, アメリカのアトランタで行われた国際腰椎学会(ISSLS 2025)に参加した大学の後輩医師からお土産として, チョコレートをいただきました. 独りで食べるには大きな箱だったので, 外来の看護師さん達に渡しました。

20人の患者さんの診療を行いました. 今日は, 予約の患者さんだけでしたので, スムーズに進みました. 途中で大学から診療応援に来られている後輩医師から外来を受診された超高齢の患者さんのことで相談されました. 2日前に当院で下部内視鏡(大腸内視鏡)検査を受けた後からふとももが痛くなったという患者さんでした. X線写真では異常を認めませんでしたが, 立って体重をかけられず, 車イスで受診したと聞き, 不全骨折や不顕性骨折を見逃さないためにMRIを撮像するように指示しました.

12時半から日帰りで手術を行う患者さんに, 麻酔と手術の説明をしました.

13時前に自分の部屋に戻ってランチを摂りました.

メディカルコントロール協議会

13時半から地元のメディカルコントロール協議会がオンラインで開催される予定でした.

メディカルコントロールとは, 救急現場から医療機関へ搬送されるまでの間において, 救急救命士が医行為を実施する場合, 当該医行為を医師が指示または指導・助言及び検証してそれらの医行為の質を保証することです.

メディカルコントロール協議会とは, 医療機関, 消防機関, 都道府県の3者が連携し, 病院前救急体制の質向上を図るための協議体です.

今日は, 実際の救急搬送事例について, 消防機関から発表があり, それについての反省点等に事後検証を行う会でした.

しかし, 予定の外来手術が早まったため, 冒頭の所しか参会できませんでした.

午後の病院での仕事と骨盤脆弱性骨折の患者

14時前に手術部から呼ばれたので, 手術室に移動しました. すでに外来手術の患者さんは手術台に寝ている状態でした. 局所浸潤麻酔後に, 背中の手術を行い, 予定通り40分で終了しました.

引き続き, 後輩医師の執刀で大腿骨頚部骨折に対する大腿骨人工骨頭挿入術が行われることになりました. 手術はこう後輩医師達にまかせて, ふとももが痛くてMRIを撮像した超高齢患者さんに対応するために外来に戻りました.

骨盤の脆弱性骨折のRossmann & Hofmass分類.

引用元 : Rommens PM, Hofmann A. Comprehensive classification of fragility fractures of the pelvic ring: Recommendations for surgical treatment. Injury 2013. 44.

MRiでも大腿骨には異常を認めませんでした. しかし, 脚の付け根の骨盤の骨(恥骨)に骨折の所見を認めました. Rossman & Hofmann分類のFFP Type IAでした. 立って歩けないので, 入院加療を希望されるかどうか聞いたところ, 自宅での療養を希望されたので帰っていただきました. すでに後輩医師の整形外科クリニックから骨粗鬆症治療薬と鎮痛薬を処方されていたので, 当科からの処方追加は行いませんでした. クリニックの院長である後輩医師宛に紹介状と画像検査の結果のCD-Rを作成して, 手渡しました.

16時半に病棟に上がって, 夕方の病棟回診を行いました. 入院患者さんは77人, 自分が主治医となっているのは33人でした.

17時過ぎに病院を出ました. 久々に気温が高く, クルマの外気温モニターでは24 ℃でした.

天気が良かったので, 家に帰る途中に洗車をしてから帰りました.

夜の呼び出し

エアロバイクを漕いで, 汗だくになっていたところ, 入院中の後期高齢の患者さんが, 夜から異常に脈拍が増えた状態(頻脈)になっているとの電話が来ました.

急いでシャワーを浴びて, 19時半過ぎに病院に戻りました.

この患者さんは, 心房細動という不整脈(心房が十分な収縮をせず、けいれんするように細かく震える(異常な興奮が持続する)ことで脈が不規則になる病気)が元々ありました. そのため, 不整脈治療薬プロプラノロールを内服していましたが, ここ数日食事を摂らなくなったのと薬も飲まなくなったので, 発作性上室性頻拍(心房や心室の接合部(上室)から異常な電気信号が出ることが原因で突然脈拍が1分間に100〜250回と速くなる一時的に続く不整脈)を生じたと判断しました.

ご家族が病院に来られるというので, しばらく待って, ご家族が到着後に, 病状を説明しました. 血圧が低めで, さらに低下する危険性はありましたが, 不整脈治療薬ベラパミルを注射して治療することにしました.

注射後, 5分あまりで, 1分間に190回以上だった心拍数が, 110回くらいに落ち着きました.

栄養状態の不良による血液中のタンパク質減少と心不全も合併しており, 昼間に撮像下CTでは胸の中に水(胸水)が貯まっていて, さらに肺炎も合併していました. このため, 内科に転科することを検討中でした.

21時半過ぎに病院を出ました. 空気が冷たく, 16 ℃しかありませんでした.

帰宅後22時過ぎに夕食を摂りました.

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