午前の病院での仕事
今朝も五月晴れの爽やかな快晴でした. 気温は低めで, 車の外気温モニターでは15 ℃でした.
出勤後, 病棟に上がって, 昨日手術された2人の患者さんの経過を見ましたが, １人は気分不快があって, 朝食は食べられなかったものの, もうお一人の方は朝食を食べられていました. 後輩医師と一緒に病棟回診を行いました.
外来に降りて, 20人の患者さんを診療しました. 12時前に近所で骨折された患者さんを収容した救急車から受け入れが可能かどうかを打診する電話があり, 今日の午後は手術の予定がないため, 引き受けることにしました. 日中の救急車受け入れのファーストコールも担当しています.
5分ほどで救急車が到着したので, 救急外来に出向きました. 作業中に足首を骨折されて, 変形した状態でした. Ｘ線写真とCTを撮影したところ, 足首の骨が骨折して, 足首の関節（足関節）が外れた（脱臼した）状態で, 診断は足関節脱臼骨折となりました. 脱臼した骨を元の位置に戻す（整復する）ように操作しましたが, 強い痛みのために患者さんの脚の筋肉が硬く緊張しているため, 整復できませんでした.
通常, 脱臼した関節を整復する際には, 脱臼の位置や方向などを確認して, 痛みをあまり感じないように愛護的に脱臼した外力と逆の方向に力を加えて整復するのがコツですが, 痛みが強くて筋肉の緊張が強い場合には, 麻酔をかけて, 痛みを緩和することによって, 筋肉の緊張をとってからでないと, 整復できないことがあります.
麻酔をかける場合には, その部位を支配している神経に局所麻酔薬を注射する伝達麻酔や, 静脈麻酔薬を注射したり, ガス麻酔薬を吸っていただいたりする全身麻酔となります. この患者さんは, 気管支喘息があったので, 通常短時間の麻酔で脱臼を整復する際に使っている静脈麻酔薬であるラボナール（チオペンタール）は, 気管支喘息を誘発する危険性があるため使えませんでした. そのため, 麻酔科の医師に連絡して, 全身麻酔をかけていただくことにしました. 自分の手術の際にも使われたプロポフォールを注射していただき, その間に足を引っ張りましたが, 筋肉の緊張が取れていないため, 中々整復できませんでした. プロポフォールは,ラボナールに比べて鎮痛作用がないため, 痛みが取りきれていないためでした. それでも頑張って, 腕力をフルに使ったところ, 何とか整復できました. 私の大腿骨頚部骨折が治っていて, 両足で踏ん張ることができていなければ, 整復することはできなかったと思います. その後, ギプス製の板（副子）をすねから足にあてがって包帯を巻いて足関節を固定しました. 再度X線写真を撮影して, 整復されたことを確認しました. 全身麻酔をかけたので, 入院していただくことになりました. 受傷されたのが病院の近くでしたが, お住まいは遠方の方で, まだご家族が病院に来られていないため, 外来で待機していただくことになりました.
午後の病院での仕事
12時過ぎから明日手術を予定している患者さんとご家族に手術の内容について説明をする約束がありましたので, 大分お待たせしてしまいましたが , 13時過ぎに病棟に上がって, 説明しました.
外来に戻って, 足関節脱臼骨折の患者さんのご家族が到着したので, 診断, 病状, 手術の必要性, 後遺障害の見込み, 治療期間等について説明した後, 入院する病棟に上がっていただきました. 以上の仕事が終わったのが14時半でした.
自分の部屋に戻って, やっと遅いランチをとりました. 両腕の力を出し切っていたので, 手がぷるぷると震えました.
15時半に先ほど入院した足関節脱臼骨折の患者さんの血液検査の結果を確認したところ, 血糖値が異常に高くなっていて, これまで診断も治療もされていない糖尿病があることが判りました. 早速, カロリー制限食の食事処方と血糖測定検査とインスリン注射のオーダーを電子カルテに入力しました. 患者さんに聞くと, これまで健診を受けたことがなかったいうことでしたので, 重症の糖尿病があるので, 血糖を下げてから手術することになることと, 病院から出る食事以外は食べてはいけないこと, お茶と水以外は飲まないことを約束してもらいました.
16時半に夕方の病棟回診を行いました. 午前中に後輩医師が執刀した手術が1件ありましたが, 手術後に特に問題なく経過されていました. 今日の入院患者さんは72人, 自分が主治医となっているのは34人でした.
回診後, 入院患者さんに対する指示を電子カルテに入力して, 18時前に帰宅しました.
筋トレ
昨日のエアロバイクで脚を急に回しすぎたせいか, 両方のふとももの張りがあったので, 今日は上半身と体幹の筋力トレーニングだけにしました.
夕食後, 明日の夜に医師会が主催する骨粗鬆症についての講演会があるので, 自分が講演するためのスライドの確認と, 発表のためのメモを作成しました.
コメント