受傷日+1日目 2024/2/25(日)(帰宅)

大腿骨頚部骨折の翌朝

朝、目覚めた瞬間にまず確認したのは右臀部の状態でした. 昨日の衝撃による大転子部の腫脹は軽度に留まっていましたが, 股関節を動かそうとすると鋭い痛みが走り, 関節可動域は著しく制限されていました. 整形外科医としての自分の経験からも, 「今日の滑走は不可能」と即座に判断せざるを得ませんでした.

家族の支えを借りて朝食会場へと移動. 食事を終えた後, 予定を変更し帰路につくことを伝えると, 妻は「最初から無理だと思っていた」と穏やかに受け入れてくれました. 朝, 目が覚めたら, 右のお尻の痛みが引いていて, 今日も滑れるんじゃないかという淡い期待は, 無残にも打ち砕かれて, 痛みと共に目覚めました.

痛みを抱えた帰路

ホテルをチェックアウトし, 荷物を積み込む作業も痛みとの闘いでした. 幸い, クルマを玄関前に寄せられたことで負担は最小限で済みました.

10時過ぎに出発. 『野沢温泉ホテル』は, チェックアウトが11時と温泉宿としては遅かったのも幸いでした.

雪の予報は外れて, 道路状況も良好. 右股関節の疼痛を軽減するため, クルーズコントロールを活用し, アクセルとブレーキ操作を極力抑えながら運転を続けました.

途中、「道の駅クロステン十日町」で早めの昼食を摂ることに. 十日町名物のへぎ蕎麦は, 布海苔をつなぎに使った独特の食感と喉越しが特徴で, 骨折による苦い時間の中で束の間の安らぎを与えてくれました.

へぎ蕎麦
道の駅クロステン十日町で, 十日町の名物へぎ蕎麦をいただきました.

途中, 「道の駅クロステン十日町」で早めの昼食を摂ることに. 十日町名物のへぎ蕎麦は, 布海苔をつなぎに使った独特の食感と喉越しが特徴で, 骨折による苦い時間の中で束の間の安らぎを与えてくれました.

道の駅クロステン十日町のつるし雛
道の駅クロステン十日町のつるし雛は, ギネスブックに載っている世界一のつるし雛でした

昼食後は, 『道の駅クロステン』さんの中で, 留守番をしてもらったこどもへのお土産を購入しました. 店内には, 『ギネス世界登録』に登録された大きなつるし雛が飾られていました. 説明文には隠れキャラがあると記載されていたので, しばらく探してみましたが, さっぱり見つかりませんでした.

職場で松葉杖を借りる

帰路の最後に立ち寄ったのは勤務先の病院. 松葉杖を借りるためでした.

休日当番の看護師に依頼すると, 最初は同席していた妻に渡そうとしたのも印象的な場面でした. 「松葉杖が必要なのは私です」と答えると, 驚きと心配の入り混じった表情を返されました.

X線での確認も考えましたが, この日は放射線技師不在. 不要な呼び出しは避け, 自己判断での帰宅を選択しました.

帰宅後の療養

帰宅後は松葉杖を使って, 右下肢に体重をかけないようにして何とか家に入りました. 過去に複数回の骨折歴があるため操作には慣れていましたが, 股関節を動かすたびに走る痛みは, これまでの骨折とは質を異にしていました。

夕食は買ってきた惣菜で簡単に済ませて, 昨日野沢温泉の薬局で購入した『ロキソニンS』を内服. 入浴は避けて, 早めに床に就くことにしました. 医師としての冷静な分析と, 患者としての不安が交錯する夜でした.

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